第8話 私の彼氏は①

「ただい……ま」

「おかえりー」

 そう言って彼は、廊下の角から顔を出してきた。その瞬間、

「遅かっ――」

「――ストップ!」

 私は彼を制止した。

「ど、どうしたの?」

「ダメ!」

「え?」

 それはまるで、飼い主とペットの構図……。一応言っておくけれど、例えだから! 彼=ペットなんて思ったことないから! どちらかと言うと――ってそれはまた別の話!

 閑話休題。

「近づいちゃ――だめ!!」

「ええ!?」

「私、浮気したの!」

「…………え」

「…………あ」

 何言ってんだ、私。






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