第9話
「……っ!
*
さっき一度意識を取り戻したはずの
「
「……っ、
「
「これ……一回確認してみ?」
今にも泣き出しそうな顔をした
「……なんで?
「それがあるってことは、加賀美はもちろん、
「は?意味分かんねーし。だいだい、そんなこと、何で
「……
「
「ルキ、待て。ちゃんと、話しを聞いてくれ……」
悲痛な表情の
「あのね、
「
「だと思った……ってか、
「かしてみ?んで
「
そこまで説明した
「これまで俺たちは、この
「……それで?俺はどうすればいい?」
いつも通り、いや、いつもにも増して
「さっきは取り乱してゴメン。
「そか……そうだよね。俺こそ、
「……それだけで終われば、
「……うん。その通りだよ。そうすることで受ける代償が、2人にとって酷だったから、言い辛かった……あのね、
「それは、
「うん。俺たち皆がそうであるみたいに、
「それってさ、今日のことも忘れちゃうのか?皆が俺たちの為に戦ってくれたことも?」
「いや、それは忘れない。この世界は“辻褄が合う”様にできているから。俺らがヒトならざるモノになってからの記憶は失わない所為で、世界の方が辻褄を合わせてくるんだ。だから俺たち皆の記憶が改ざんされて、でも今日起こったことは事実として残る。きっと、“加賀美に捕らえられていた、ある女の子を助ける為”みたいになるんじゃないかな?」
「ある女の子……か。
「そういうこと。同じ記憶を共有してる俺らから見ても、ね……」
「何だ……そんなことで
「
「大丈夫、大丈夫。痩せ我慢とかじゃ全くないし、本当に心の底からそう思ってる。それに皆と俺が紡いだ記憶は変わるけど消えない……てことは、俺らが仲間になったって事実も消えないわけだし。それだけで十分すぎるわ……おしっ、じゃあ早速……」
「
「大丈夫、大丈夫……
天地・逆転──」
そうして
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