第三話 俺のスキルの能力とは?

「アレ? 俺、足めっちゃ太くね⁉︎ あんなに運動してもヒョロかったのに。」


 俺はふと脚を見るとボディービルダー顔負けのムキムキな脚があった。正直足だけ太すぎてキモい。バランスがなっていない。 

 後、ほっぺが異常に硬くて力強い気がするが鏡がないので見れない。いや、あっても見たくない。


「なあナスビ、俺のユニークムーヴメントの能力ってなんなん?」

「え? そんなの知りたいと思ったら勝手に目の前に自分のユニークムーヴメントの名前と能力が書いてあるディスプレイみたいなのが出てきナス。」


 俺は早速俺のユニークムーヴメントの能力が知りたいと思った。すると、ナスビの言う通り目の前にディスプレイ見たいのが出てきた。さて、俺のスキルの能力は………



ユニークムーブメント 『肉体』


・自身の体調を完全完璧に理解できる。

・今なんの運動をしたらいいかを理解できる。

・運動をしたらつく筋肉はその10000倍になる。

・好き嫌いがなくなる。

・筋肉痛が起きない。

・筋肉が断裂してもちょっとしたら治る。(運動して筋肉が断裂した時のみ)



 え? 一つぶっ壊れが存在しなかった?運動をしたらつく筋肉はその10000倍になるって事はスクワッド一回やっただけでもスクワッド一万回やったことになるの?

 さっき、30メートルくらい走ったから換算すると………あ〜〜300キロメートル走ったことになるわ。そりゃあんなに腹も空くし筋肉もつくわけだ。さらに顎に至っては数えきれないくらい噛んだからな。そりゃパワーも獲得するわけだ。

 流石に俺の虚弱体質もこの10000倍というゴリ押しには耐えられなかったな。逆にこれで筋肉つかなかったらコレは一種の呪いだろ。

 てか、このユニークムーブメントがあってもバランスが崩壊しないってどう言うことだよ。世界自体壊れてんじゃねえか。おかしいだろ。

 ……いや待てよ。前の茄子のリアクションから察するに第二話参照パワーてのはよほど貴重ってことだ。俺は筋肉系のパワーで無双できるのでは?エグいのでは?

 俺は思わずニタニタと笑った。ナスビは引いた。悲しい。


「なあナスビ。 俺もう少し敵モブ狩りたいんさけどさ。いい狩場ってない?お前マニュアルなんだろ? 知って当然だよな。」

「当たり前ナスよ。例えばここら辺にあるマイクロアントの大群が形成したアリの巣とか。なんなら今ここにマイクロアントの巣があるじゃないナスか。マイクロアントのクイーンと戦うとかなりパワーをゲットするまでの時間が短縮できると思うナス。」


 なるほど、ベストな狩場にはもうついていたと。なんとも偶然な。じゃあ早速行くか。あ、でもトツるのは得策じゃねえな。

 あ!いいこと思いついちゃった。


「ナスビ、ちょっと来て〜〜〜〜。(ニタニタ)」

「何ナスかー?ってちょちょちょちょ! ナスウウウウウウウウウウウ!」


 これぞ囮作戦!

 ナスビを巣の中に蹴落として注意を引いている間に一気にマイクロアントどもを様々な方法で筋肉を鍛える!これが1番効率がいいと俺が思った。

 さあ、鍛えていくか。虚弱体質だった俺だが。トレーニングの方法は結構知っているんだ。

 折角だから技名も考えるか。その方がかっこいいし。あ、やべやべナスがあり達にハリツケにされてやがる。ちょっと面白いけど。

 まずは、上腕三頭筋あたりを鍛えるか。となるとコレだな。


「1回目の筋トレ! ダンベル!」


 俺はナスビ付近まで一気に近づきマイクロアントを集めてコネコネしてダンベルを作った、ちなみに結構重い。だけど一回引き上げるだけでワタのような軽さになる。


「一旦、軽食!」


 俺は作ったダンベルに一気にかじりついた。苦い。臭い。けれども栄養があるので我慢する。というか俺好き嫌い無くなったからか不味いとは感じねえな。

 この、運動、軽食、運動、のセットが今の俺にはちょうどいい。次に行くとしよう。


「2回目の筋トレ! 投擲!」


 俺は地面の泥からから泥団子を作った。ここで握る作業が入ったので前腕の筋肉 · 橈側手根屈筋 · 尺側手根屈筋 · 長掌筋などの握るために使う筋肉が超発達した。そのため泥団子は極限まで圧縮されて石のように硬くなった。いや勇次◯かよ!

 俺はその泥団子をさらに10個くらい作った。結果、手は鬼の手のようにゴツくなった。エグいって、


「じゃあ行くぞ、………ムンッ!!!」


 俺は次々と泥団子もとい石を投げた。1回目はヘロヘロ玉だったが2回目からは訳が違う。 もう隕石だ。 次からは投擲をメテオって読もう。

 そしてその投擲メテオのせいで後何回かトレーニングできそうだったのに一瞬でマイクロアントが消し飛んだ、ちなみに近くにいたナスビは流石、神様の作ったマニュアルというべきか傷は一切なかった、今は俺に怒りながらタックルしてくるけど。





____________________________


「ハッ? 何だこの異常なまでの雰囲気は?」


 どこかの町の宿でいま、武道淳の存在に気付く奴がいた。



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