神の慈悲なくばnote ~神は細部に宿る~
吉村杏
In a real dark night of the soul
1-1
「
→アメリカの学制は日本と同じ6-3-3制をとる場合と、6-2-4制をとる場合があり、6-2-4制設定にしたので、高校生活が4年ある(留年しなかった場合)。
一年生~十二年生まであるので、高校一年生=九年生。
1-3
「公衆トイレに課税したローマ皇帝」
→ウェスパシアヌス帝(在位69-79)
歴史家スエトニウスは、紀元120年ごろの著書『ローマ皇帝伝』にこう記している。「尿にまで課税することをウェスパシアヌスの息子ティトゥスがとがめた。すると、ウェスパシアヌスは初回の徴税で得られたコインの1枚を息子の鼻先に突き付け、『臭うか』と尋ねた。息子が否と答えると、ウェスパシアヌスは言った。『だが、小便から得たんだぞ』」
2-3
「侍者」
→なんかフツーに出してしまいましたが、カトリックのミサの中で儀式の手伝い(鐘を鳴らしたりとか)をする役割の人。日本人には「神父」よりさらになじみがないかも。
子供(少年)であることが多かったので、さも当然のように「教会にいる少年なら侍者だろ」と聞いている感あり。
「名前からしてアイルランドふう」
→Nolanはケルト系の名字。意味は「高貴な人の子孫」。
3-1
「見よ、闇は地を覆い」
→旧約聖書『イザヤ書』第60章2節
「見よ、闇は地を覆い 暗黒が国々を包んでいる。
しかし、あなたの上には主が輝き出で 主の栄光があなたの上に現れる。」
「神ではなく
→『ルカによる福音書』第16章13節
「あなたがたは、神と富とに兼ね仕えることはできない」から。
Mammonは吝嗇の魔神(悪魔)。ジョン・ミルトンの『失楽園』にも出てくる。
「七の七十倍も?」
→マタイによる福音書第18章21-22節
「主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯した場合、幾たびゆるさねばなりませんか。七たびまでですか」
「わたしは七たびまでとは言わない。七たびを七十倍するまでにしなさい」
誰に対するオフレコかというと、神様に対して(笑)。
4-3
「テラ・エス・テラム・イビス」
→旧約聖書『創世記』第3章19節
「げに汝は
ラテン語ってことで文語調を採用していますが、ふだんは英語で朗読していると思われ。
5-1
「魂の暗い夜では」
→In a real dark night of the soul,it is always three o'clock in the morning,day after day.
「魂の暗い夜では、来る日も来る日も、深夜の3時だ。」
アメリカの作家F.スコット・フィッツジェラルドの言葉。
6-1
「ビフロンズかブネの配下じゃないか」
→ニックが言っているように、どちらも死体を動かしたりする魔神(悪魔)。
コリン・ド・プランシー『地獄の辞典』がわかりやすいかも。
6-3
「邪悪ななにかがこっちに来る」
→Something wicked this way come
シェイクスピア『マクベス』より。
ディーンがシェイクスピアを読んでいるとは思えない(笑)ので、たまたまってことで。
「若者を諭すのを控えてはならない…」
→すべて旧約聖書『箴言』から。『箴言』は量が多いのでまとめて💧
7-1
「わたしはあなたとともに」
→『イザヤ書』第41章10節
「恐れてはならない、わたしはあなたと共にいる。
驚いてはならない、わたしはあなたの神である。
わたしはあなたを強くし、あなたを助け、
わが勝利の右の手をもって、あなたをささえる。」
「ブニだ」
→誤字ではないです。上で出てきた「ブネ」の複数形が「ブニ」。
だから「我々は大勢いる」。
「まったくなんという名前だ」
→Christopher:「キリストを背負う」・Anselmus:中世の理性的な神学者/哲学者・McPherson:「司祭の息子」。
最初は「ミドルネーム何にしようかなあ~」ぐらいに思って資料をめくっていて、ホフマン『黄金の壺』で蛇の娘ゼルペンティーナに惚れてしまうドジでイケメンの大学生アンゼルムスのイメージがあったので、「あっこの人だ!」と思ってつけたらまさかの…。
ちなみにある本で、男性に情熱的な
7-2
「洗礼名まで口にしたのを耳にして」
→どうでもいいんですが、ダニエルの父親の仕事が「大工」でミドルネームが「ジョセフ」なのは、イエスの(人間の)父親「ヨセフ」の英語読みが「ジョセフ」で職業が「大工」だから。
「やつはあんたの前にひざまずいたのか?」
→これもどうでもいいんですが、クリスの前でお祈りをしたとか告解をしたのかと言っているわけではなく、フェラ×オをしたのかと聞いているのです(逆も然り)。なのでこれをすぐに察して激怒してるクリスって…と書いてて思わなくもなかった(笑)。ギャグの解説をするようなシュールさがありますが、もし「なんでここで怒るんだ?」って方がいたら…まあそういうことです。
「アブラハムとイサクの醜悪なカリカチュア」
→旧約聖書『創世記』で、ひとり息子を神に捧げるよう(神から)言われたアブラハムが息子イサクを捧げものとして殺そうとするエピソードから。
クリスだからそう見えるんで、ディーンだったら単に「アタマのおかしい父親が息子を殺そうとしてる」。
7-3
「呼び求める私に…」
→旧約聖書『詩篇』第4章1節
悪魔祓いのときに唱える祈りの箇所はある程度決まっているようなのですが、それから外れているだけで、同じ『詩篇』です。
7-5
「ミゲルなんて名前のくせに」
→ミゲルはラテン(メキシコ・スペイン)系の読みで、英語ではMichael(マイケル)。
意味が「大天使ミカエル」なのに神様信じてないの?って、お前が言うか。
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