第1話
PCを起動してコマンドを入力する。イクスワンの管理プログラムを制御するサーバーへアクセスし、製品番号と型番を入力する。ここのサーバーの管理もAIが管理しており無人で24時間の不正防止に貢献をしている。AKIの型番、というよりX-1にはA~Dのタイプがあり彼女はA-34という型番だ。詳しくは知らないが当時最新だったモデルだ。
「管理、プログラム……うーんやっぱり感情に関する情報は無し…かぁ」
管理画面には現在の行動とアキの視界映像、彼女のAIが考えていることが表示されている。タスクの優先順位を考えており、洗濯、料理、掃除その次に洗濯物干し、が表示されている。
「アキ~ちょっと来て!」
部屋から呼ぶと、洗濯のタスクの前に”主人への返答”というタスクが割り込んだ。考える思考能力は、まだ高性能と言えど機械の域を抜けられていないのだろうか。
「お呼びでしょうか、ご主人様」
「ちょっと紅茶を淹れてほしいんだ。昨日買ってきた紅茶淹れてくれる?」
「かしこまりました」
一礼して彼女は台所へ歩いて行った。それを確認した後にタスクリストには、”紅茶淹れ”と、新たなタスクが追加表示されている。管理サーバーから切断し、検索エンジンを立ち上げる。AIの事を重点的に探すことのできるアイサスという検索エンジンを立ち上げ、”AI 感情”と、検索した。
スクロールしていくと、一つのサイトが目に留まる。”AIの感情追加プログラム”すぐにクリックし、内容を読む。そのプログラムデータをPCにインストールし、アキの管理画面から対象のプログラムの項目を再び開く。24時~のスリープ時間に、プログラムをPCからインストールするように仕組んだ。だが、彼はサイトの一番下の小さい赤文字を見逃していた。
「なおこのプログラムはAIの安全を保障いたしかねます」
と
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