第6話 初めてのお泊まり②
若年10歳。大ピンチです。
今兄に押し倒されて(?)ます。いやベッドにひきずりこんだのは私ですけどね。
「アリス・・・」
この状況どうすればいいんだろう。
前世だってまだまだ若い15歳で終わってしまっているし、こんな状況になった時の対処法など分かりはしない。
もう無理だ。そう思い私はきゅっと身構え目を瞑った・・・
すると思っていたのとは違い鼻をツンと軽く突かれた。
「アリス、そういうのはしっかり成人してからな。あと、他の奴には絶対しない事!わかったか?」
「・・・あっはい!了解しました!」
しっかりライ兄が常識を持っていてよかった。
でも他の奴にはしない事って言うことはライ兄にはしてもいいと言うことなのだろうか。
いや当然もう二度とやらないけどね。
でも・・・ライ兄の照れ顔にはとんでもなく萌えた。普段、爽やかワイルド系イケメンなだけあって照れ顔が可愛いと言うギャップが最高である。美少年の妹ポジ最高!転生万歳!
「じゃあ俺は管理人から食材を分けてもらえるか聞いてくるからアリスはそこで待っとけ。」
「えっ、私も行きます!」
「いや、ちょっと今は一人にさせてくれ。」
確かに妹からいきなりベッドに誘われて気まずくならない筈がない。
今は1人にしてあげるべきだと私は考えるとコクリと頷いた。
するとライ兄は優しく笑うと私の頭を撫でた。
「アリス、何があっても絶対勝手にどっか行ったりしないこと!わかったな!」
なんかデジャヴ・・・そんな事を考えながらも私は再び頷き、それを確認するとライ兄は部屋を出て行った。
ライ兄が居なくなると、この部屋に少しだけ不気味さを感じた。
なんか心なしか空気が冷えていっているようにも感じる。
そんな怖さを和らげようと私は窓を開ける・・・すると窓の外にいた少年と目が合った。
頭から被った黒いローブと口元を隠す黒いマスク的な布・・・そんな暗い色に映える赤い髪を持つこれまた美少年。
もし普通の服装なら「こんにちは」なんて風に声をかけたかも知れないが格好からして明らかに普通の子供ではない気がする。いわゆるスパイとか暗殺者とかっていう雰囲気・・・
「・・・ごめんね」
「えっ・・・どうい・・・」
少年が何故か私に対して謝ると、いきなり眠気に襲われ、私は理由を聞く間も無く眠ってしまった・・・
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