鈴原と花梨
第21話 意味が分からない
丁度そんな買い物が終わっての休み明けの月曜日の事だが。
俺の学校が大騒ぎになっている。
何故かと言えば.....そうだな。
俺の学校に女子。
つまり転入生が来たのだが。
それが日本一有名なモデルの花梨だったらしい。
何が目的かは知らないが一体全体にどうなっているのだ?
俺は思いながら目の前の勉強道具を見る。
因みにこれは夢のメッセージから知ったのだが。
学校に行ってないので今まで知らなかった。
「.....うーむ」
そう悩みながら俺は立ち上がる。
それから外に出る、行く準備をした。
何処かといえばフリースクール。
つまり優樹菜さんが通っている場所と同じ場所に行く。
俺は今学校に行けないので、だ。
そう考えながら外に出る。
それから玄関に鍵を掛けてからそのまま歩き出すと。
メッセージが入ってきた。
どうやら休み時間の様だが.....うん?
俺はメッセージを読む。
(渚さん。その。花梨は何か目的があるみたいだけど何だと思うかな)
そう書かれている。
いやそう書かれてもな、と思いながら見ていてから。
そして公園まで来ると。
そこに優樹菜さんが居た。
「渚お兄さん」
「.....よお。優樹菜さん」
「行きましょうか」
「だな.....お前の姉ちゃんどうなった」
「.....あんなの姉とは認識出来ません」
「.....そうだな。まあそうなんだけど」
多少はな、と思うが。
それでも駄目か、とは思う。
そして俺達はフリースクールまで向かう。
すると、何だか学校が大騒ぎらしいですね、と言ってくる優樹菜さん。
俺は、まあそうだな。有名モデルが引っ越して来たらしいから、と答える。
「その人は何が目的なんでしょうね」
「それを俺に聞かれてもな。色々な奴から言われるけど.....全く分からん」
「ですか。.....もしその人が.....良い人だったら良いな」
「.....それはどういう意味だ?」
「だって今のお姉ちゃんの2年生って.....最悪ですから。革命でも起こしてくれないかなって」
「.....」
優樹菜さんはそう言いながら眉を顰める。
俺はその姿を見ながら、まあそうだな、と答える。
それから、そうであって欲しいもんだな、と言ってみる。
「.....私は.....批判するつもりは無いです。でも.....今のお姉ちゃんの2年生は許せない。渚お兄さんもそうですが.....巻き添えなので」
「.....俺の事は気にするな。有難いけどな」
「でも気になります。人生を奪っていますから」
「.....」
私のお姉ちゃんだってのが嫌です、と言う優樹菜さん。
俺はそんな涙を浮かべる姿に溜息を吐く。
だな、と言いながら。
それから空を見上げる。
「こうやって引っ越さなくちゃいけない羽目になりましたしね。.....それもお姉ちゃんの影響ですから。.....だから.....せめて最後に何か謝りたかったりしたので」
「寂しくなるな。お前と会えなくなるのは」
「.....大丈夫です。メッセージを消さない限りは」
「まあそうだけどな」
そして俺達はフリースクールにやって来てから。
そのまま勉強を始めた。
それから終わってからメッセージを読んで。
俺は衝撃を受けた。
何が衝撃かと言えば。
花梨がやった行動に、だ。
☆
(花梨.....その。やって来たの渚さんのクラスなの。それで人付き合いとか重ねているみたいだけど)
(何をしているんだ花梨は?何を企んでいるんだ?)
(分からない。でも派手に動いているみたい。この行動は流石にちょっと気持ち悪いかもね.....)
(困ったな.....確かにそうだが)
そんな感じでチャットで会話しながら俺は足早に帰る。
それから角を曲がってから歩く。
そして自宅に帰り着いた。
玄関を開けてから自室に向かう。
(渚さん。もしかしたらアイツかも。居ない鈴原に感化されているかも)
(.....だな)
(そうなると.....マズイよね)
(ああ)
そんな会話をしているとチャットが入ってきた。
また別.....え?
俺は開いてビビる。
それは目黒先生だったから、だ。
俺は?を浮かべて開くと。
(これは渚くんのアドレスですかね)
と書かれている。
俺は???を浮かべて、はい、と答えると。
次のメッセージに驚嘆した。
何が来たかと言えば。
(山鍔咲穂と言います。.....より正確に言うと花梨ですが)
と来たから.....だが。
どう.....なっている!!!!?
俺は唖然としながらアドレスを見る。
目黒先生のアドレス。
そして.....って言うかまさか。
(お前.....まさか勝手に弄ってないよな?目黒先生の携帯)
(許可は貰ってる。.....ただ不愉快そうだけど。親戚のお姉ちゃん)
(.....は?)
(私の親戚のお姉ちゃん。正確には生き別れた親戚のお姉ちゃんだけどね)
(.....)
もう何処の何を驚けば良いのか。
思いながら俺はメッセージを見る。
すると、という事だ、といつもの口調で目黒先生になった様だがチャットが書かれ送られてくる。
俺は眉を顰める。
(すまない。突然の事で。子供の様に送りたいと駄々をこねるものだから咲穂に触らせた。君に迷惑が掛かるならもう送らないから。安心したまえ)
(目黒先生.....)
(私も正直驚いたよ。.....こうやってまさか親戚の女の子がモデルになっているとはな。そういうのに興味が無いものでな。今まで半分しか知らなかった)
(.....目黒先生。ぶっちゃけで聞いて良いですか)
(何かね)
(うちの学校とうちのクラスで何がしたいんですか花梨は。全く分からないし気持ちが悪いです)
そんな言葉を吐き捨てる様に言う俺。
するとその言葉に目黒先生は、そうだな。簡単に言うと私が居るから転校して来たらしいが。現状の状態に呆れ果てて取り敢えず革命を起こしたいそうだ、と厨二病の様な言葉を放つ。
嘘だろお前.....ってか何だよそれ。
意味が分からない。
(私も詳しくは分からない。だけど仇討ちなどの事をするなとは言っているが。何かがしたい様だが.....目的もさっぱりだ)
(えっと。これも聞きたいんですが鈴原と関係性は?)
(ある。.....咲穂は鈴原の友人だったそうだ)
(.....マジか.....)
いやちょっと待てマジかよ。
俺は思いながらそのまま顎に手を添える。
そうしていると夢が帰って来た。
俺はそのまま階段を降りて行ってから夢を見る。
夢は複雑な顔をしていた。
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