第17話
建物の中に入ると朝起きた部屋だった、バナナクを呼ぶと奥から声がしてもう少し待ってくれと奥から声が聞えてきたので部屋をよく見てみることにした
大きさは正方形の八畳間程度床は砂だが底は漆喰か何か硬い物、窓は無く部屋の扉は取り外し式の竹の板グラウンド整備に使うような竹で出来たトンボの様な物、後は朝寝ていた時の布切れと足跡しかない。
そういえば、この村に木で出来たものあったかなと思っていたら
「ヒロシ君~、とりあえずこれ服と靴ね」
なぜか建物の外からバナナクが服と草鞋を持ってきた、この世界靴無いかもしれないと感じた。
礼を言って着替えると丈は多少短いものの問題はない、来た感じは薄い柔道着という感じで生地はやや硬めでゴワゴワする。
「おお、良い感じっすねそれと今日ここで寝ると思うけど聞きたいことあるっスか」
と言われたので
「そういえば布団とかって無いんですか」
と布だけでは心もとないので聞いてみる
「ここは砂布団なんっすよ、これでこうして……」
部屋の隅に置いてあるトンボを取り床の砂を除けたり集めたりし始める
「只人族だとこんな感じっすかね」
棺の形に砂が避けられ、頭の位置に枕っぽく砂が盛られる
「ここってもしかして、宿泊施設も兼ねてるんですか」
と聞くと
「そうっすよ、海路で輸出入した時の船乗りが止まるっス」
こうしてバナナクとビコウ内の生活などについて話していたら夕食は皆食べない二食制ときいて早めに寝ることにした。
明日の決断を前にビコウで生活した場合の事を考えながら横になっていた、この町の主な生産物は塩と石鹸、砂糖だそうで洞窟の奥へ進むと畑があるらしい、船に乗っていく場合は四日後に来るというのでそれまでに決めても良いかもしれないと思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます