第9話 ここはそういう世界なのか
俺の回答に対してバルクは少しうつむいて考え事をした後
「マリは酋長に只人族の男が目覚めた事を伝えてくれ」
といってこちらに向き直してまた物思いに更けてるようだ。
「すいませんこれから俺はどうなりますか?」
困った顔をしてバルクに問いかける。
「実はこういった話は聞いたことが無くて、記憶が無いのはコウノトリが運んでくる赤子くらいしかいないんですよ」
コウノトリが運んでくる赤子?普段は聞きなれないワードが出てくる
「コウノトリが赤子を運んでくるんですか?」
そのまま口に出してしまう。
「そうですよ、外の方へ来てもらっていいですか?」
そうバルクが言って外に出るのに俺もついていく
「あそこに見える島、僕らは宝島と呼んでいる所から赤子が運ばれてくるんです」
そういって空の上に浮かぶ島を指して言うと
「そうなんですね」
と相槌を打つが背中を冷たいものが滑り落ちるような感覚を感じて、
【ラ〇ュタじゃねーか】
と心の中で思った、実際は山が浮いているだけで城の様な物は見えないが俺の知っている現実とはあまりにもかけ離れた存在に畏怖の念を抱く
「おや?どうかされましたか」
浮遊してる山に驚いているのが伝わったのだろうか、心配そうに声をかけてくる
「……いえ、存在感の凄さに驚いただけです」
見たことが無いというと非常識なのではと思い少し言葉を考えて答える。
「ん~、確かに今日はちょっと近いですね……、もしかしたらコウノトリが近くに来ているか来るのかもしれません」
コウノトリと聞いて山の方をよく見てみようと適当に相槌を打ちよく見てみようとすると、
「お兄さんすいません、今から私の家に行くのでそこで先ず服を着てくれませんか?」
やや険し目な顔で彼は俺の腕を引きながら言うが、俺は【服】という言葉に驚いてしまい少し固まってしまい引きずられて行った。
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