第6話

 温い、波打ち際っを歩いている内に色々とにおかしい事に気づく、今の季節は寒くなり始めた十月半ばだった筈なので全裸では耐えられない、沖縄だったとしても岩場のないきれいな砂浜に人工物が無いとは考えにくい。


 不審に思い小一時間ほど歩いただろうか、遠くに砂浜ではない黒っぽい塊のようなものが見える、岩場であれば日影があり少し休む事が出来るかもしれない。


 しばらく歩きづづけると、黒っぽいものはどうやら波止場なのではないかと思い焦り始める、最低限前を隠そう丸見えではろくに話を聞いて貰えず。最悪そのまま袋叩きに合うかもしれない。


 慌てて周りを見渡すもののあるものと言えば、芝程度の長さしかない草と海中で不気味に漂う黒い海藻の昆布らしきものしかない。もしかしたら食べられるかもしれない、背に腹は代えられないと昆布を手に入れることにした。


 この昆布の根元は……、一本膝丈位の浅瀬から伸びている物を見つけるとそそくさと駆け出した、五メートルくらいあれば余裕でふんどしみたいになるだろう、マキカタシランケド


 昆布をまたぎ周りの砂をかき出しめかぶ部分を掘り起こす、俺はめかぶが大好きなのだ生で食った事は無いもののおつまみで食べたことのあるあのコリコリしたあれだろう、引っ張っても抜けるかもしれないが是が非でも確保したい。


 手首が拳位砂を掘り進めた位だろうか、昆布がゆらりと流れ始めた瞬間を見逃す俺ではない


 めかぶゲットだぜー


 と掴み上げたのもつかの間、昆布は力強くうねる異様な感覚に思わず悲鳴を上げ、手を放し足を滑らせてしまう、すると何かが陰茎を吸い込んできた。

 突然の感触に肝を冷やし腰を抜かしてしまう。慌てて手を伸ばすと頭が海に沈みパニックに陥ってしまった。


 


 

 

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