第2話

 走ってバスを追いかけたものの、追いつけるわけもなく荒くなった呼吸を整えなが国道沿いを歩きだした。

 そもそも追いかけてもバス停がなければ止まらないし、仮に止まったとしても待っててくれるとは限らないしな~


 ふと、冷たい風がふく方を見ると川があり、真ん中付近のみ流れている。

そういえば、こっちに来る途中国道沿いに大きな川が流れていたのを思い出す、川が流れている所に出たという事はここからまだ長い、そうと思うと気が滅入る。


 でも、この辺りでも食事できる施設があった気がするのでもしかしたら山の中に宿泊施設あるかもしれないと思い、帰るのをあきらめてスマホを取り出す。


圏外


 ここはそんなに山の中だったのかとショックを受けて、あの課長は本当にクソだなと思った、川の向こう側がほのかに明るく見えるのでもしかしたら町があるかもしれないと思ったが、ここは圏外なのでラブホテル辺りが関の山だが、場合によっては背に腹は代えられない。


 少し進んだ所に川の流れを調整する堤があり、人一人通れるくらいの幅がある。

 足元は暗いが金属の手すりがあり渡る分には問題ない


 よしいこう、もう行こうと思うより先に足が動いていた。


 川幅も思ったより無く、渡った先は舗装もない山道という感じではあったが、少し離れたところにのぼりの階段がある


 近づいてみると階段の一段一段が少し大きく、高さは膝丈より少し低いくらいで椅子に乗るような感覚で一日歩いた体には少々辛い、これもう椅子なんじゃないかという感じではある、十段くらいなので案外楽だと思ったがそんな事は無かった。


 やっとのことで上り終えるとそこには、ラブホテルらしきビルがあった、コンクリート造りで数十年前に流行った感じがするやつだ。


 


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