人気の作品には訳がある!

 まぁ、今さら言うことではありませんが…。

『ファンタジー』といえば、剣と魔法の世界なんですね。

 んで、『異世界』が付くと、総じて中世欧州(主にフランス?)が舞台になり、ドラゴンに代表される幻影モンスターが闊歩する世界が付加されます。


 当たり前と言われれば、それまでなのですが。


 それにしても、これらの風景って、いつ頃から我々の『常識ノーミソ』に刷り込まれていったのでしょうか?


 ファミコン黎明期をご存じの方なら、「ドラクエ」とか「FF」とか「ロマサガ」などを挙げられる方も居られるでしょうし、コアな方であれば「ウィザードリィ」、はては「指輪物語」を持ち出す方も居られるかも知れません。

 若い方であれば「ハリー・ポッター」を持ってくる方も居られるかも知れません。


 まぁ、この中で最古参は「指輪物語」であり、TRPGを経て、「ドラクエ」などに広がっているのは事実なのですが、それでも歴史は1世紀にも満たない状況です。


 閑話休題それは、さておき

 さてさて、我々の『常識ノーミソ』に刷り込まれた事象について話を戻しましょう。

 そもそも論から言ってしまえば、今日こんにちの『メルヘンてんこ盛りファンタジー』は、合衆国アメリカの市民嗜好の副産物に他なりません。


 えっ?

 何でそんなことを断言できるかって?


 極めて単純な話ですよ、明智くん。

 合衆国アメリカという国には、民俗学や地理的変遷ナドという『歴史』がありません。


 当然ですよね、あの国は今も昔も『移民大国』であり、地元民は『生粋のインディアン』しか居ません。

 そんな国にあって、方々から集まった人々が、自分達の住んでいた世界のつたない文化を持ち寄り、誇張気味に展開していった結果が『市民嗜好の副産物』となったのです。

『市民嗜好の副産物』として知られているモノには『バレンタイン』であったり『ハロウィーン』が挙げられます。

 これらの『祭り』は、極々小さなお祭りだったのですが、合衆国アメリカという歪な世界で持てはやされた結果、『お菓子屋の陰謀!』だの『華美なコスプレの親子が街中を闊歩する』と言った現象が発生しているのです。


 そろそろ軌道修正していきましょう。

『市民嗜好の副産物』を多分に抱えた合衆国アメリカ文化は、第一次世界大戦後、広く世界を席巻します。

 恐らくですが、北欧ファンタジーの世界を守るべくトールキンは「指輪物語」を執筆したのでは?と邪推したくなるぐらいの勢いです。

 そして、第二次世界大戦後しゅうせんごの日本にも『市民嗜好の副産物』を多分に抱えた合衆国アメリカ文化が襲来してきます。


 そして、ファミコン黎明期を迎え、TRPGも輸入される頃には、現在の『ファンタジー』の原型が我々の『常識ノーミソ』と刷り込まれて行くのです。


 そして、かれこれ半世紀が経過し、『常識』は頑固なシミのように我々の心に去来している。


 という訳で、『ファンタジー』の王道に載っとた作品は共感を呼び『人気』となり、『ファンタジー』にちょっかいを出した作品は駄作とみなされ、失われていく…のでしょう。


さてはて、『常識』を打ち破るような画期的なモノは誕生するのでしょうか?

そして、我々は自身の内なる『常識』を打ち破ることが出来るのでしょうか?


と、ボケてみる男でした。

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