ゲーム好きの変遷

 男の育った世代は、いわゆる「ファミコン黄金期」のなか、慎ましくテレビゲームにハマる方々が多かった時代です。

 そうです、「すっごいマリオさん」とか「竜探索」、「最終物語」というタイトルが踊りまくっていた時代です。(この放送は、タイトルの一部を置き換えてご案内しております。)


「すっごいマリオさん」は、「ファミコン」会社のヒット商品ですし…

「竜探索」に至っては、「世界初の汎用デジタルコンピュータと言われる「ENIAC(エニアック)」と不死鳥「PHOENIX(フェニックス)」をあわせた造語」社(なげぇ~なぁ、ここの会社名の翻訳)の超ヒット作品で、続編・スピンアウトが絶賛拡大中の人気作品ですね。

 となれば、「最終物語」などは、言わずと知れた「直角」社の(以下省略)。


 しか~し、当時の男には全く無縁のものでした。

 まぁ、友達経由でいろいろと情報は入ってくるのですが、すべてスルーしていました。

 何せ、ラジオの方が俄然面白かったので…


 さて、高校に入ると、いろいろと風景も変わってきます。

 もちろん、ファミコンの系譜を踏んだテレビゲームたちが世間に幅を利かせてはいましたが…。

「道端戦闘」など(この放送は、以下省略。)のアクションゲームはまだまだ苦手な部類であり、今のような「爽快バトルロワイヤル」など、以ての外!みたいな状況でした。

 そう、日頃の学校生活うっぷんを晴らしたい高校生わこうどたちは、「爽快バトルロワイヤル!」をするために、娯楽之殿堂ゲームセンターへ三々五々繰り出しては、対戦者を相手にさわやかな気持ちになるか、更に鬱憤をためるかの二択を楽しむのでした。

 男は、この手の連中と絡むことも多く、ひっそりと勝ち逃げしては、悦に入っていました。


 そうしたある日の午後、遂にご対面する事になったTRPGの世界。

 それこそ中世欧州ファンタジーから、近未来世界サイバーパンクまで、まぁ、やりまくってましたよ、いろいろ盛りだくさん。


 今でも印象深いのは「東京NOVA」というTRPG。

 イベントや行動の成否判定にトランプを使うという、独特のゲームシステムでした。

 当時使っていたキャラに着いた名前が「歓楽街のあほぅ使い」でした。

 実際は、忍術と妖術を駆使するキャラだったのですが、行動が突飛過ぎたのも手伝って、服装はを纏いつつ、敵施設へ潜入を行う際には、という、トンデモキャラでした。

 …そうです、トランプに関しては、引き運が強かったんです、この男。


 まぁ、そんなこんなでTRPGに明け暮れていると、いわゆるテレビゲームが面白くありません。

 既定路線おうどう勇者物語ファンタジーなどは、見るに堪えません。

 何せ、既定路線おうどうを踏み倒し、如何にマスターとアドリブだけで脱線しまくりのシナリオを物語ファンタジーっぽくしていくのか?

 その一点で、お互いに楽しくゲームをしていましたので…。


 仕方ないのかもしれません。

 テレビゲームは、どのような形であれ「終焉」を迎えない事には、商品になりませんし、ストーリを仕立てないとプレイヤーが迷子になってゲームプレイを止めてしまいます。

 …ただ、ストーリーが仕立て上げられているとはいえ、攻略本が必要になった時点で、ゲームとしては破綻しているように思えてならない男なのですが…。


 ネットゲームも昔よりは増え、イベント駆動になった事で、終わりのない商品という新境地は開けましたが…ゲーム世界の制限や、プレイヤーを迷子にさせないストーリーが足枷となり、テレビゲームと大差無い事になっています。


 じゃぁ、どうするのか?

 というわけで、サウンドノベルへ活路を見出そうじゃない!

 と考えた男なのです。

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