無いものネダリ(無能なSE)

 さぁ、三段落ちのトリを締めるのは、ゲームそのものの開発周りの話です。


 普段にゲームを作るのであれば、既製品を使っていけばよいだけの話です。

 幸い、サウンドノベルを開発するための良システムが出揃っているので、特段苦労することはありません。


 では、何が問題の『無いものネダリ』になっているのでしょうか?


 やりたい事が、しまっているのです。


 さて、そのとは…


『違うゲームタイトルであっても、同じキャラクターを使いたい!』

 というものです。

 おまけに、『育ててきたキャラクターの行動結果に応じて、違うゲームをプレーすると、ゲーム単体で遊んだ結果よりも、オープニングから、選択肢まで色々と変化が発生できる!』

 というやつです。

 …つくづく、ケッタイな事を考えてしまう男です。


 まぁ、カラクリは至って単純です。

 そもそも、分岐イベントが発生するサウンドノベルでは、ゲームの途中停止セーブを行う際に、キャラクターの活動状況も保存することが出来ます。(活動状況を保存するものを、パラメータと言います…たぶん。)

 ただ、パラメータを有効活用できるのは、セーブを実施したゲームの中だけとなります。

 このパラメータというヤツをさせるという所がミソになります。


 そもそもが、パラメータの変移をもとにイベントが展開されていくのが、サウンドノベルの真骨頂。

 であるならば、ゲームの導入部分オープニングが、手持ちのキャラクター(パラメータ)によって変化できれば、楽しいのではないかと思います。

 パラメータ次第で、隠しイベントが発生したり、隠しシナリオが解放されるともなれば、楽しみも増すと思いませんか?


 ◇ ◇ ◇


 さて、この発想がどこからやって来たかといいますと…。

 ご存知の方が何名居られるかわかりませんが、TRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)が母体になっています。


 TRPGでは、提供される様々なシナリオを手持ちのキャラクター、あるいは試供キャラクターで攻略していきます。

 そして、ベースのシナリオを、参加したメンバーのに合わせて臨機応変に改変を行うゲームマスターが居ます。

 アドリブの連続で作り上げられる物語は、時として常軌を逸した破滅を迎えることもありましたが…。


 閑話休題

 というわけで、単純なゲームをTRPGのようなマルチエンディングに近づけるのかということを考えていきますと…。

 1)どのゲームでも共有できるキャラクターデータの作成、保存先の検討

 2)導入部分でのデータ読込処理の検討

 3)パラメータに即したシナリオの検討

 etc

 ということになってくるのです。

 ちなみに、男が書いている小説が短めなのも、TRPGのシナリオ組み立てに近いプロットをしているのが原因なんですけどね。


 では、

「早速作ればいいんじゃないの?」

 という話になるのですが…。


 男はポンコツなもので、

 仕様あそぶことを考えるのは得意ですし、その実現方法をいろいろ検証することはできるのですが、肝心のプログラミングがダメダメ…という、何ともお間抜けな男です。


 まぁ、時間をかければ、なんとかなるのでしょうが…。

 仕事にかまける日々を送る男にとっては、到底確保できる時間ではありません。


 トホホ…

 と泣きたくなる男です。

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