第20話どすこい

水原が、練習試合してくれる中学校を見つけてくれた。


しかし、試合になるととにかくボールに集まる猿状態になった。


相手チームも同じだった。


ボールをリンチしてるようだった。


たまに僕の足元にボールが転がってくると亜細亜君とボールを回してゴールを決めた。


そして土門はファインプレーをしてゴールを守ってくれた。


試合は、10対0でうちの中学校の勝利。


水原がみんなにタオルを配ってくれた。


「ナイスファイト!」


と僕に言ってくれた。


帰り道で僕と水原は無言だった。


「すまない。あんな試合しか出来なくて。」


「ナイスゲームだったよ!」


僕と水原は泣くのをおさえるだけで必死だった。


こんなんじゃ、全国は遠すぎる。


公園のベンチで僕と水原は泣きすぎて放心状態だった。


「少しずつ頑張ろう。それしかないよ。」


水原は、僕の頬にキスをした。


僕は水原の唇にキスをした。


「プロ選手になるんでしょう?こんな事で挫けたらダメ!」


「うん。プロ選手になる!」


僕は、水原をおんぶして全力で走った。

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