岐点

キザなRye

全編

 僕は幼い頃から自分の考え方にプラスの方向を持っていなくてすぐに悪い方向に悪い方向に持っていってしまう。気持ちの起伏が激しくてあるときはハイテンションでいるし、あるときはローテンションでいる。ハイとローがコロコロ変わって毎日を生きているような感じだった。

 誰かに怒られるたびに自分は生きている意味あるのかなと疑問に思ってしまう。どうやって死ぬのが良いのかなと何度も考えて調べてそれでも死ぬことへの怖さが僕を襲ってくる。多分死ぬことをしたいんじゃなくて生きているというのが嫌だったのだと思う。ずっと生きているのが辛いという日々をずっと過ごしていた。

 自分に対して褒めるといったことが出来なくて自分を否定することが四六時中あった。すぐに自分を卑下して意図的に自分を否定しているような毎日だった。決して自分を肯定してあげることは出来なかった。

 高校生になってから好きな人が出来てその人が彼女になった。それによって自分の生きる価値が急に上がった気がした。少しだけ生きることに前向きになれそうだった。ただそれでも自己肯定感が上がったとまでは言える状態ではなかった。

 高校ではクラスに居づらくて周りの目を気にしてこれまでにないくらい自分の人生を放り捨てて生きたくないと思った。人に対しての信頼感が薄れて誰も信じられなくなっていた。隣にいてくれた彼女のおかげで実際に死ぬ行動をすることはなかったが、どうやって死ぬかは何度も考えていた。

 それからしばらく経って彼女のおかげもあって生の方に気持ちを持って行くことが出来た。いつからか彼女と話をしたいからという理由で次の日を楽しみに生きていた。その明日を、と生きていくのがいつの間にか毎日に色を付けていた。どこかで生きることを楽しみ始めたのだと思う。

 大学に入学した後には容姿について褒められる機会が増えて自己肯定感が一気に上がった。彼女から褒められるとより自分を認めてあげられた。褒められることをきちんと受け入れられるような体制は高校時代の彼女との関わりの中で生まれたものだろうなと思う。

 あるとき、周りから

「最近、考え方が前向きになったよね」

と言われた。自分でもそんな感じがする。確実に彼女がいてくれるおかげだなと思う。彼女が自分を変えてくれたと言っても過言ではなかった。

 今後も一緒にいてくれると嬉しいなと僕はただそれだけを思った。僕の人生を今後とも楽しいと思わせて欲しいなと思し、そういう思いを僕がさせたい。

 僕の精神が元からブレやすいので今まであったように今後もそういったことがあるだろうなとは思うが、周りの力を借りるなどして生きて行きたいと思う。

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岐点 キザなRye @yosukew1616

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