第5話 こんにちは、そしてさようなら

いよいよお茶会がスタートしてしまう。

予定通り私は、恨めしい婚約者である皇太子にエスコートされるため、皇太子の馬車に乗っている。ガタン!と馬車が揺れた。

その瞬間、全身に鳥肌がたっていることに気づく。

そうか。私は全身で喜んでいるんだ!

こんな最悪な人生を逃れることができるのよ!!!

と、私は解釈する。


「愛しい婚約者殿。今日のお茶会が楽しみですね。」

そう、平然とうそをつく皇太子を見て、私はまた、大きなため息をつくのだった。

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