第32話 近衛騎士(ロイヤルガード)
1人の若者が他の4人に話しかけている。
「なあ、おい。ランドールの2人のスケジュールはおさえたか?」
「シバタケくん、明後日の歌番の収録で一緒になる筈だよ」
「そうか、良く調べたな。ミチヤス、お前にもちゃんと味見させてやるからな」
「うん、有難う。でも僕はどうせならヤヨイがいいなぁ……」
「出たよ、ミッチーの熟女好き」
「えー、ヤヨイは熟女じゃないよ! アカシくん!」
「ハハハ、18のミッチーが30過ぎのヤヨイを熟女じゃないって! 一体何歳から熟女なんだよ?」
「シバタケくん、そりゃ45歳以上でしょ?」
そんな会話をしながらも5人とも性的興奮を覚えているのだろう。股間が大きくテントを張っていた。
「くぅ〜、早くナミにツッコミてぇなぁ!」
「へぇー、カガミはナミ派か。俺はヒナ派だぜ」
「あの不思議ちゃんがいいなんてお前ぐらいだよ、ムトウ」
そう、この5人はダニーズ事務所所属の売出し中のグループ【
リーダー
サブリーダー
メンバー
メンバー
メンバー
5人は顔は確かにイケてるが、その
リーダーのシバタケは中学の頃から悪さをしていたが、証拠隠滅も上手く警察の世話になった事がない。アカシはそんなシバタケの腰巾着として小学生の頃からひっついている。カガミとムトウはとある地方で小学生の時に強姦問題を起こして、その地に住めなくなり東京に引っ越したが、自分たちの顔の価値を知って、ダニーズ事務所のオーディションを受け、合格した。オーディションの責任者はレイヤ
ダニーズ事務所社長のレイヤ
そんな5人だが、辞めダニのコウともつるんでおり、そのコウからヤバいクスリを仕入れてはファンを騙して快楽を得ている。クスリ漬けになったファンも多いがミチヤスによって洗脳されたファンは誰も訴えを起こさないので、警察も手が出せずに内偵を必死で進めている状態だった。
「しかし、ミッチーが居て良かったよな。ミッチーが洗脳してくれるから俺たちはこうして好き勝手できるんだからな」
ムトウがそう言いながら最年少のミチヤスを持ち上げる。
「フフフ、そうだよ。4人とも僕に感謝してよね。僕が居ないと既に捕まってる筈なんだから」
「ケッ! 勘違いすんじゃねぇぞ、ミチヤス! お前が居なくても俺は証拠隠滅は得意なんだよ! ただお前に任せるとラクだからさせてるだけだっ!! そこを間違えるなよ!」
シバタケがそう言ってミチヤスを脅すと、
「わ、分かってるよ、シバタケくん…… (クソっ! 機会を見てコイツも洗脳してやるっ!)」
内心では悪態をつきながら、腕力では負けるので素直にそう返事をした。
この5人はミチヤスを除いて、無意識ながらそれぞれスキルが覚醒していて、シバタケは【魅了】と【剛腕】。アカシは【追従】と【
それなりに鍛えられたスキルは、スキルについて無知な地球人にはとても有効で、5人はグループになってから、お互いの役割を何となく理解して捕まらないよう、助け合っていた。
しかし、5人はやがて知る事になる…… 圧倒的な力の差を…… 真剣に必要によって鍛えられたスキルにより、自分たちが今まで無意識に使用してきたスキルが通用しない存在がいる事を……
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