第8話戦いの歌

アキレウスは戦う。 傷を負った戦士、そして、ビショップ。立ち向かって行く。たとえ何億という敵に蹴飛ばされても、アキレウス、お前は、闘う。孤高。そして、怒り。アキレウス、しかし、お前には踵に弱さがあった。それは、神々の世界で、与えられた、真の苦しみの錬成。

ビショップは、神に憧れた。そして預言に導かれるまま、赤い大地に赤く染まった。

死、孤独、崩壊、狂乱。

弱きものが集う。救世主はやってくる。さらに弱きもののように添えられて。強きをくじく。そして、逆説の世界で、複雑な言葉のパラドックス!

犬が吠える、オオカミが騒ぐ、高貴なる意志が、金髪の獅子となり、世界に挑んでいく。アキレウス、アキレウス、大地が染まる。お前の流した血で染まる。ビショップは目覚めた。救うためではない! バランスをとり、天秤を均等にする、あるいは、ゆっくりと揺らすために来た。

アキレウスの後をついで、白き戦士は生まれた。そう、そのまま、混沌のなかへ。夜が明けるまで。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る