第4話スノーランド

独創的なアイデアは、嘘を吐く、定まることもなく、光の蝶が少女と踊る。

ブランコに乗って、クルリクルリと、苦しみの声を吐く。定めもなく、空を飛んでいく、色とりどりのホタルたちは、七色に変化して、深淵まで、そっと覗いていく。

あれは高い山。氷山に、とどろく怒号。そして、悲鳴。揺るぎのない勇気は、少女の夢をかすめ取る。そして、香しい乙女は、祈りの山に登り、静かに、世界を眺めやる。オーロラが見える。たなびく光のカーテン。踊る天使たち。会話をしながら、囁き合う。翼をもった、白い、どこまでも白い、深い谷間で、滑り込む。すると、放出するのは雪の結晶。対角線上にちらつく、幻想の赤いローズ、それは、ローズマリーの咲く丘で、ロードショーをやっている。

何て言ったらいいのか?

「不思議の国のアリス」

そして、鏡の砕ける音が、乙女の歌をかき乱す。そして一つ一つの欠片が、薔薇となる。無限の色、印象の薄い白い亡霊。

「スノーランド」

打ち震える嘆く乙女。

より深くより深く、流れ合流する紅い本流の果てにある、海。

スノーランド、一体それは何なのか?

スローなバラードが、ゆっくりと、声を出して、微かなささやきと、天使の声と協和する。そして結び合い、結晶となり、果てしもなく白い大地が、さらに純白に染まる。そこに一粒の雫。涙の雫。スノーランドは、スノーランド、そして、スワンバラードと座り心地のいい椅子に座る、君、黄金の瞳を持った、君。永遠にいる乙女は、ここにいる。僕は、ここで、地球の歌を歌う。悲鳴、悲鳴、悲鳴。大地は嘆いている。大地の歌は歌っている。もう呼応する者はなくても、呼吸する君がいる。

そして、世界は今日も生きている。

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