後日談

 結局の所、グリアーチュア帝国第19代皇帝記念館はゲナイオス・グリアーチュアの死後1年ののちに開設された。

 そこには一部大人向けの所蔵品があったが、それについては年齢確認をおこなった上での閲覧制限・・・・となった。


 やはり、所蔵物のなかでひときわ目をいたのは両陛下の幼少の頃からの手紙のやりとりであった。

 当時の手紙と後日に両陛下から注釈された内容によって、当時のそれぞれの心情を感じ取ることができたのだ。


 そして、ゲナイオス陛下の遺書、アレクシア陛下の最期の手紙の付近では閲覧するものがハンカチで目頭めがしらおさえている光景が目立っていた。


 皆さん? 愛というものは長い時間を掛けて醸成じょうせいされるものらしいです。

 真実の愛しんじつのあいとはどこにあるのでしょうね?


 少なくとも私にはゲナイオス陛下とアレクシアの間には真実の愛・・・・はあったものと思いますよ?

 ゲナイオス陛下が選んだ自死。それには賛否両論・・・・もあるでしょう? でも、それもまたゲナイオス陛下の愛の形・・・だと思うのです。


 Fin

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【序章】あなたに贈る手紙 山村久幸 @sunmoonlav

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