第8話 そのうちなんとかなるだろう

私はだらしない。

休日に配信ではなく、CDで音楽を聴こうと思い、

優里の壱というアルバムのケースを開いた。


そこにはYOASOBIのTHE BOOKというCDが入っていた。


おかしい。

私はTHE BOOKのCDケースを探して開いてみた。

中にはワンオクのアルバムが入っていた。


優里の壱がない。

今すぐ、今すぐ、あの泣ける『レオ』という曲が聴きたいのに。


CDケースの通りにCDが入ってない。

それには思い当たるフシがある。


①私がCDプレイヤーを開く。

するとそこには入れっぱなしだったCDが出てくる。


②そのCDを入れる場所がないので、これから聴こうとしてるCDのケースに仮置きする。


③そのまま忘れる。


そんなことが繰り返されると、聴きたいCDのケースを開けても、別のCDが入っていることになる。


どのCDを開けても開けても開けても、別のCDが入っている。


無限地獄だ。


取り返しのつかないことをしてしまいました。


私はヒゲダン、マカロニえんぴつ、緑黄色社会、ミスチルとケースを開けていき、BTSのケースの中に優里の壱を見つけた。


やったこれで『レオ』を聴いて泣ける。

犬を飼い始めてから、死んでしまうまでを描いた、

いつ聴いても泣ける曲なので、

涙活したい時に聴くのだ。


でも、頭の片隅で、今度BTSのアルバムを聴きたくなったら、どうしようと考える。


だが、その時はその時だ。

そのうちなんとかなるだろう。

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