第180話 壊れるまで遊べる


「ちょ、やめてくれ……何でもするっ!! 何でもするからっ!!」

「じゃぁ俺に殺されてもよかろう? 何でもするのであろう?」

「ちがっ、そうじゃなくぐべへあっ!!」


 そして、ガイウス陛下は蘇生魔術が仕えるから俺を何回でも殺せるという、恐ろしい事を言うではないか。


 流石の俺もいくら蘇生されるといえども死にたくはないし、そもそも本当に蘇生されるかも怪しい。


 更に蘇生魔術などという、歴史上勇者のパーティーでいた聖女ぐらいしか文献で行使できる者が記されていないような魔術である。


 即ち、聖女以降今日まで一人として蘇生魔術を行使できる者が現れなかったという事でもあるのだ。


 その時点でガイウス陛下が蘇生魔術を行使できているのかどうかも怪しくなってくるので、俺はプライドをかなぐり捨ててガイウス陛下へ『何でもするからやめてくれ』と懇願するのだが、そんな俺に対して『何でもするのなら死ね』と言い切るガイウス陛下の表情は、まるで男性がとびっきりのプロポーションを持つ美少女を見て興奮し、そしてその美女をとこれから良い事ができるというような表情で俺を見つめてくるではないか。


 その表情を見て俺はガイウス陛下は狂っていると思ったし、どう足掻いても俺は助からないという事を確信してしまう。


 それでも少しの可能性を期待してガイウス陛下へとすり寄ろうとするのだが、ガイウス陛下はそんな俺に対して思いっきり殴ってくる。


「あがっ!? い、いふぁいっ!! いふぁいっ!! う、うまふしゃへれなひっ!?」


 その、俺を殴ったガイウス陛下の右拳にはメリケンサックを握っており、俺は顎の骨が折れたのか上手く喋れなくなっていた。


「さて、あと何発殴れば死ぬか試そうかの。 まぁ死んだらその都度蘇生させてやるから安心せい」


 俺はあまりの恐怖に排泄物を漏らし、そんな事などお構いなしに四つん這いになって必死にガイウス陛下から逃げようとするのだが、逃げる俺の数少なくなって髪の毛を掴み、逃げる事をそしすると、そのままガイウス陛下は俺の顔を殴り、俺はその勢いで自分の排泄物の上に倒れる。


「あぁ………たのしいなぁ……っ!! 国を乗っ取ったと勘違いしていた馬鹿のプライドを粉々に砕き、恐怖を与え、自分の排泄物を漏らしたところへ殴り飛ばす……っ。 そして死んでもカイザル様から頂いた蘇生魔術でまた遊ぶことが出来る。 何度でもこのクズを使って壊れるまで遊べるっ!! 最高ではないかっ!! あぁ、興奮してきた……っ!!」


 

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