第173話 痛みで転げ回る


 さて、この娘をどうしてやろうか。


 そんな事を思いながら娘の元まで近づいていくと、その娘は恐怖から震え始めるではないか。


 あぁ、実に良い。


 毎回人が俺に恐れおののく表情をみると興奮してしまう。


 しかし、この場合はやはり屈強な男性か、生意気な娘である方がより興奮するというものである。


 もやしのような男性や非力な女性、初めから諦めている物が俺に怯えるのと、俺よりも強い等と思い違いをしている奴や、心だけは折れないと思っている奴が恐怖や絶望に染まる瞬間や心が折れて懇願して来る瞬間の方が最高に美味であると言えよう。


 しかしながら今連れてこられている娘はそういった俺の嗜虐的な欲望を満たす為ではなく、性欲を満たすために連れてこられているので、そこを求めると言うのは酷というものであろう。


 まれに生意気な娘が混じっている場合があるのだが、毎回そのような娘がいるのであればわざわざ性欲用と嗜虐的な欲望用と分けたりする必要も無い。


 あのブランシュ聖王であれば俺は両方快感で満たされるのであろが……。


 因みに今回のごたごたが片付けばブランシュ聖王を俺の欲望でしゃぶり尽くすつもりである。


 俺に迷惑をかけた報いはしっかりと償ってもらわないとな。


「あ、あなたがそんな悪事を働くような人物とは思いませんでした……っ。 き、きっとあなたはブランシュ聖王様によって裁かれる事でしょう……っ!!」


 そして目の前の娘は私に怯えつつも憎悪の籠った目でそう言い放つではないか。


 あぁ……こいつは良い娘だ。


 だからこそ恐怖心を隠しきれていない事が実に惜しいと思わざるを得ないのだが、この俺に反抗的な態度を取れただけでも及第点であろう。


「はははははっ!! 良いっ!! 実に良いっ!! やはりそう来なくちゃなぁ。 そうだよなぁ。 理不尽ゆえに我に歯向かいたくなるし腹も立つし怒りをぶつけたいよなぁっ!! でも残念でしたぁ……っ!! ブランシュ聖王は最早我の傀儡となり下がっているからなぁっ!! なんならある事ない事吹き込んでブランシュ聖王自身の手で貴様を法の下で裁くと言うのも良いなっ!!」

「クズが……地獄に堕ちれば良いわ……っ!!」

「そうやって強気な雰囲気で反抗するのは良いが、せめて恐怖心を隠してもらわなきゃ。 中途半端なんだよお前はっ!!」

「あぐぅっ!」


 そして尚も反抗的な態度を取る女性に対して我は鳩尾をつま先で蹴り上げる。


 すると娘は嗚咽しながら痛みで転げ回るではないか。


 そんな娘に向かって俺は木のヘラで太ももを叩く。

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