第172話 未来の俺がどうにかしてくれる
そしてヒルデガルドは、エルフの癖に性欲を隠そうともせずに俺に対して子作りしようと迫って来るではないか。
普通エルフという種族は人族の中でも性欲はかなり少ない種族であり基本的に性に対しては淡泊な種族であるというのに、なんでシシルは、まるで発情期の獣人のように発情しているのであろうか。
というか、まだ理性で抑える事ができるだけ獣人族の発情期の方がまだマシであるとさえ思えてしまう。
「なぁ、この場合俺は奴隷の為に子作りをしなければならないのか……?」
「わっ、私に振らないでくださいっ!! そんな事知りませんよっ!!」
「えぇーー……。 ヒルデガルドが責任を持てって言ったんだろう? 知りませんってのは流石に無責任すぎやしないか?」
「わっ、私が言ったのはちゃんと責任を持って躾けなさいって言っただけなのでカイザル様の言う事をしっかりと聞けるように躾けていけば良いではないですかっ?」
この俺に対して奴隷の面倒を見ろだの躾けろだの大層な事を言っていたヒルデガルドに問いかけてみたのだが、明らかに嫌そうな表情をして答えをはぐらかすではないか。
結局なんだかんだ言っても他人事だから適当なそれっぽい事を言えただけであり、いざ話を振られても内容までは考えていなかった事がバレバレである。
しかし、相手が相手なだけについ最近あったばかりのヒルデガルドに親身になって回答して欲しいというのも酷というものであろう。
「シシル」
「は、はいっ!! やっと子作りをする決心がついたのねっ!」
「子作りは俺が学園を卒業するまで作るつもりは一切ないからな」
「そ、そんなっ!? 私に死ねと言うのかしらっ!? そんなに待てるはずがないでしょうっ!」
「いや、そんな大げさな……」
「お言葉ですがご主人様は目の前に絶世の美女でかつスタイルがかなりいいエルフの女性がおり、ご主人様に好意を寄せている事を知りながら卒業まで我慢できるのかしらっ!?」
「え? 普通にできるけど?」
「ぐぬ…………さ、流石ご主人様と言うべきか……。 性欲すらコントロールでき、そしてそれができるほどの精神力を持っているとは……。 わ、分かったわ。 でも子供が三人は最低産むつもりだから」
「分かった分かった」
そして俺は、何故か未来の俺に全てをぶん投げるのであった。
きっと未来の俺がどうにかしてくれることであろう。
◆
「リュシュリー様、連れてきました」
今俺の目の前には若い女性が一人、部屋の中に連れて来られる。
さて、この少女をどうやって犯して嬲って殺してやろうか。
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