第159話 私は汚い言葉使いでカイザルを罵る



 その前に男性奴隷でも買って嬲り殺してこのストレスを解消する事としよう。


 そして俺は使用人を呼びつけて男性奴隷を購入して来るように命令する。


 やはりストレスが溜まった時は暴力に限るな。


 それも、圧倒的な差を持って一方的に暴力を振るうというのはかなりのストレス解消になる。


 使用人を嬲り殺してやりたいのだが、そう簡単に都合のいい人材(潰れかけた貴族の娘)が見つからないというのが難点であり、それがまた俺の腹立たせる。


 それに女性であれば嬲り殺すよりも犯した方が良いに決まっている。


 その点奴隷はお金さえ払えば湧き出て来るのでありがたい。


 そして俺は使用人がストレス発散用のサンドバックにする為の奴隷を購入してくるのを待つのであった。





「それでアナタはこの私に何を求めると言うのかしら?」


 私はこれからこいつに何を要求されるのだろうか?


 プレヴォに助けてやったお礼に私の身体を好きにさせろ等という事であれば、結局やられる相手が違うだけで結果は同じではないか。


 確かにプレヴォよりかは目の前の男性の方が断然マシであるのだが、それとこれとはまた別問題である。


 そもそも他人の弱みに付け込んで、そこから助けたふりして身体を要求してくるなど言語道断であるし、見てくれは良くても中身はプレヴォと同じではないか。


 そういうプレヴォも多額の寄付をしてくれているので外面だけは良いという点では似た者同士であると言えよう。


「はい? いや、意味が分からん」


 しかし私をどんな魔術を行使したのか分からないのだが帝国へ一時的に逃がしてくれたこの男性は私の質問にたいしてしらを切るつもりらしい。


「意味が分からないという事はいくら何でもないですよね? 助けたお礼と評して私に何を求めるつもりですか? どうせあなたも私の身体が目当てなのでしょう? 汚らわしいっ」


 もう、どうせ犯されるのであれば猫を被る必要もないだろうと、私は汚い言葉使いでカイザルを罵る。


「いや、何を言っているんだ? 犯して欲しい痴女なのか?」

「なっ!? ばっ、バカを言わないでくださいっ!! 誰が痴女ですってっ!?」

「あぁ、もう面倒くせぇ。 助けてもらった相手に何て態度だよ……。 ったく、カイザルの悪行は隣国である聖王国の聖女様の耳まで轟いていたのかよ……ったく。 確かに悪名は無名に勝るとは言うが、流石に面倒くさいぞ……っ。 いいか? お前は一応明日から帝国の魔術学園に俺と一緒に通って貰う。 流石に他国であり、聖女とはいえ出会ったばかりの人間を俺が不在の邸宅に置き去りにはできるほど信頼はしていないからな。 護衛も兼ねて俺の側で見張らさせてもらうという意味でもお前に拒否権は無いからな」

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