第127話 想像するだけで腹が立ってくる
プレヴォの待つ部屋の前に立つと、私はマイナスの感情を抱かない為に心を殺してからノックを三回する。
「誰だ?」
「ヒルデガルド・フォン・ルクセンハイムです……」
「おぉ、待って居ったぞ。 我のヒルデガルドであればノックも無しに入って来ても良いと言っておろうに。 まったく、変なところで真面目だな……。 だからこそヒルデガルドは聖女に成れたし、そんな女性を手に入れる事ができるのだから目を瞑るべきなのであろうな」
するとプレヴォは『ふごふご』という吐息を織り交ぜながら勝手な事を言うではないか。
いつ私がプレヴォのヒルデガルドになったのか。
こういう部分も嫌で嫌で仕方がない。
「失礼します」
そして入室の許可を貰った私は、プレヴォは待つであろう部屋の扉を開けて中へと入る。
するとそこには油で顔をテカらせ、禿散らかして辛うじて残っている髪は油でギトギトしており、そのせいか顔はニキビだらけ。
身体はでっぷりと太っており、いったい一日にどれ程の量の料理を食べているのかと想像するだけで腹が立ってくる。
プレヴォが無駄に太ってしまう程の料理を少しでも孤児たちに回していたのならばどれ程の者が救われたのだろうか? などという考えても仕方がない事を考えてしまう。
そんなプレヴォを一言で表すのならば【醜い】という言葉が似あうであろうし、これ程醜いという言葉が似あう者もそうそういないであろう。
「ほれ、そこに突っ立ってないで我の隣に座らぬか」
「………………かしこまりました、プレヴォ様」
そんな事を思っているとプレヴォは『ふごふご』という吐息と共に自分の隣に座るように促してくる。
「まったく、我の事を好いているのは分かっておるのだがいつまでも恥ずかしがるのもどうかと思うがの。 まぁ、いつまでたっても初々しいというのは、それはそれで嬉しいものではあるのだがの……」
そして私がプレヴォの隣に座ると、そうするのが当たり前であるかの如く許可も取らずに私の太腿へと手を置き、撫でまわし始める。
「う……っ」
「どうした?」
「いえ、大丈夫でございます」
「ふむ、ふむ、そうか。 我に会えて感動しておるのか。 まったく、可愛いやつよの、ヒルデガルドは」
その手つきに思わず嫌悪感から気持ち悪くなってしまい思わずえづいてしまったのだが、どうやらプレヴォは好意的に受け取ったようで何とか隠し通す事ができたみたいで心の中で安堵する。
「それでヒルデガルドよ」
「………………な、何でしょうか? プレヴォ様」
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皆様の温かいお言葉、大変ありがとうございます。
おかげさまでお葬式も無事に終わる事が出来ました(*'▽')ノ前々から覚悟はしておりましたので私は大丈夫でございます。
後は年末年始のウマ娘ガチャを待つだけでございます。勝ちます。無課金石で必ず勝ちます。有言実行です。
また、今後の当作品更新頻度でございますが一日一話更新へ減らし、減らした分をドラゴンノベルコンテスト投稿作品へと当てたいと思っておりたいと思っておりますのでご理解の程何卒宜しくお願いいたします。
ちなみにドラゴンノベルコンテストでは、最低三作品は投げたいと思っておりますので楽しみにしていただければ幸いでございます(*'▽')ノでは。
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