第111話 性の捌け口にするのも良いだろ
「それがどうしたというのだ? それと、知らないという事も必要な情報だとかぬかすからお前はバカなんだよ。 というか今ここで殺されたいのか? そうでないのならば黙っておれ」
そして言うに事欠いてこいつはバカの癖に皇帝である俺の行った行動に対して『間違っているのでは?』と言うではないか。
もうカイザルを捕縛する前にこいつを先に始末してやろうか……。
そう思ってしまいそうになるのだが、ここでコイツを殺す様な奴はバカであり、天才である俺はそんな事をしないから天才なのである。
そしてバカはここで殺すからこそ、その小さな綻びから計画が崩れてしまう可能性が出て来てしまうのである。
しかしながらユーグを今すぐにでも殺してやりたいと思う程腹が立っているのも事実である為、それらの怒りは一旦カイザルで吐きだせば良いだろう。
そもそも今この状況を作り出している原因はカイザルであるのだから、アイツに今感じている怒りをぶつけても何ら問題はないだろう。
そんな事を思いながらカイザルはいつになったら来るのだと思っていると、帝城が騒がしくなり、そして一人の男性が俺がいる玉座の間に転がり込んでくるではないか。
そのあまりにも礼儀がなっていない様を見て殺してやろうかと思ったのだが、心優しい俺は一応こいつがなんで俺がいると分かっているであろうに転がり込んで来たのかと気になったので殺すことは少し待ってみる事にする。
俺の勘が正しければ、この者が玉座の間に転がり込むような事など一つしかなかろう。
もしそうでない場合はその瞬間にその首を搔っ切ってやれば良いだけの事。
「そんなに慌ててどうした? もし俺の期待する内容でなければどうなるか分かっておろうな? では申してみよ」
「…………き、来ましたっ!! カイザルですっ!! カイザルが帝城へ来ましたっ!! しかもあの帝国の魔女、シシル・シシルカと一緒ですっ!!」
そして俺の言葉にその者は一瞬だけ怯んだものの、その者が告げた内容は正に俺が求めた内容であった。
そしてそれだけでは無く裏切り者が誰かも分かったようである。
カイザルと裏切り者のシシルが一緒に訪れた時点でバカなのだろう。
普通は黒幕がバレていないのならば、バレるまでその姿を隠しておくべきであったのだ。
しかしあのシシル、俺が何度も抱いてやると言ってやったにも関わらず結局あの女は一度たりとも俺の寝室へ来ることは無かったムカつく女である。
そしてそのシシルが俺を、帝国を裏切ったとなれば捕縛した後隷属魔術で隷属させて性の捌け口にするのも良いだろ。
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