第41話 強制的に追い出すぞ?
「聞こえなかったのか? 俺が今は父親であるお前よりも立場は上なんだが、目上の人に失礼な態度を取ったのならばそれ相応の謝罪が必要だと思うんだけど? 当然俺はお前の事を父親だなんて一切思っていないから父親が息子に謝罪するようなフランクな感覚で謝罪するのは認めない。 あぁ、今日限りでこの家から着の身着のまま出て行き、俺ないしクヴィスト家との関りを絶つというのであれば謝る必要は無いからそのまま家の外に出て行ってくれて構わない」
「グヌヌヌヌ……っ」
「どうした? 早く決めないか? こんなくだらない事で時間を取らせるのならば強制的に追い出すぞ?」
そして俺はあえて父親を挑発するように謝罪を要求した上で謝りたくないのであればクヴィスト家と縁を切ってこの敷地内から出て行くように言うと、父親は俺を射殺さんばかりに睨みつけてくるだけで一向に謝罪も、出て行こうともしないので早くどちらを取るか早く決めるように促す。
「グヌヌ……も、申し訳ございませんでした」
今まで謝罪というのをして来た事が無いであろう父親は、噛みしめた唇から血を流しながら俺へ謝罪をして頭を下げる。
その無駄に肥大したプライドはクヴィスト家という権力があってこそ維持できただけであり、クヴィスト家ではなくなってしまうとその肥大したプライドだけでは食べていけないという事を理解するだけの頭は持っていたようである。
「だからそれが謝罪する態度なのか? 何でそんなに敵意を剥き出しでいやいや謝罪して許されると思っているの? 謝罪の一つもまともにできないのかよ?」
「も、申し訳ございませんでしたっ!!」
まぁ、もうこの辺で良いだろう。 流石の俺もそろそろ飽きて来たし、周囲の貴族にこれからは俺がこのクヴィスト家を引き継いだという事は伝わっただろう。
しかしながら、俺がクヴィスト家を引き継いだと知っているのはここにいる者たちだけであり契約魔術で今日起こった出来事を外に漏らしてはいけないという契約をしているので表向きは今まで通り何も変わっておらず、父親には学生の俺の代わりに領地経営や社交界など面倒くさい事は全てやってもらう。
その為にこの家に残すのだから、主に父親と一緒に社交界へ参加という形で同じように母親も弟も俺の為に動いてもらうつもりである。
「それじゃぁ、文句がある者がもういないのならば今日はこれにて解散といこうか」
そして俺は今日をもって晴れてクヴィスト家を引き継ぐ事ができたのであった。
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ここで家族編は終了です٩( ᐖ )۶
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この後は学園が舞台になります٩( ᐖ )۶
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