第38話 最強従魔の一角である黒竜
とは言っても先程俺が父親と契約した契約魔術とは違い、それよりも一つ上の魔術である『こちらの意見を一方的に通す契約魔術』である為相手の了承を得ずに契約できるというのはやられた方、特に権力がここ帝国では最上位に高い俺の婚約者であるリリアナは我慢ができなかったのであろう。
そして一方的に契約されたリリアナは先ほど俺がダグラスを圧倒して倒した事など無かったかのように俺へと喰ってかかって来る。
そしてそのリリアナの姿を見て今まで静かに傍観していた周囲の貴族達もまるで虎の威を借る狐のごとく吠え始める。
普通であれば一方的に契約されるという事に違和感を感じ取るはずなのだが、今のこいつらは今までバカにして見下して来た俺という底辺に一方的に契約されたという事がプライドを傷つけられて怒りで考える事すら出来なっているのであろう。
しかしながら俺からすれば婚約者であるリリアナは勿論、今日父親が開いた糞みたいなパーティーにのこのことやって来て俺がボコられるのを暇つぶしの余興として観ようとしていた貴族達も同様に有罪である。
当然許す筈がないのだが、流石にこうもうるさいと流石の俺も我慢などできよう筈がない。
「どういう了見もクソも、今日ここに来た連中全員許す筈がないだろう。 他人をコケにして見世物として楽しみに来た事を謝罪するのならばまだしも、未だに権力で俺を縛ろうとするのならばいっその事奴隷に堕として強引に黙らしてやっても良いのだぞ? それは勿論リリアナだけではなく、皇族という盾の後ろに隠れて吠え散らかしているお前達貴族も同様にな」
そして俺は怒りを隠す事もせずにリリアナを睨みつけ、ゆっくりと歩きながら近づいていく。
皇族という自身の持つ最大の権力がまさか通用しないという事にリリアナはかなり狼狽しているようで、そのリリアナの姿を見てこれはこれで癖になってしまいそうだと思ってしまう。
しかしながら俺はダグラスやリリアナ、そして両親たちと違い長々と、真綿で首をゆっくりと締め付けるかのように日々嫌がらせをするような事をするつもりは無いのでこの日で一気にケリをつけるつもりである。
そんな俺の優しさに感謝してほしいくらいだ。
「ちなみに今の俺は帝国くらい今すぐにでも乗っ取れる上に反撃されても返り討ちをする事ができるからお前の皇族というステータスはなんの役にも立たないどころか、俺の事をこれ以上怒らせると冗談抜きで帝国を潰しに行くからあまり頭に乗んなよ?」
そして俺はその証拠としてゲーム時代に大金を叩いて課金従魔ガチャを天井まで回し、ようやく手に入れてた最強従魔の一角である黒竜、ヘイロンを召喚する。
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