第9話 イエロービックウルフ

   11階層




 その後、目標の20個の魔石をゲットするために2時間、走り回り目標の20個の魔石をゲットし、集合場所の11階層についた。


「おっ、ついたか」


 先についていた南條なんじょう先生が喋ってきた。ちなみに南條先生のフルネームは南條 優吾、俺達のチームを発表していた時の先生だ。


「はい、南條先生。僕達のチームは魔石20個ゲットしましたよ」


「お〜そうか。みせてくれないか?」


「はい」


「、、、うん、ちゃんとあるね。12時まで1時間ほどあるからそのへんで待機しといて」




 ◇  ◇  ◇




 それから、1時間から2時間ぐらいで、全員11階層の広場に集まった。


「では、これからダンジョンを出る。11階層への入り口のあたりに転移魔法陣がある。転移魔法陣は、一気にダンジョンの入り口まで戻れるが、一回使うと1分間使用不可になる。転移する順番は、11階層についた順番で行く。一番は紅炎チームだな。では、魔法陣に乗ってくれ」




 俺たち6人が乗ったら青かった魔法陣が赤色に光った






「まずい!直ぐにそこから――」


 南條先生の声が聞こえたと思ったら目の前が暗くなった






  ◇  ◇  ◇






「....ここはどこだ?」


 広人が起き上がるのと同時に皆も起き出した。


「ここはっ!!」


 そう叫んだ白川が見ている先を見てみると眠っている大きな狼がいた。その狼は、3mぐらいの大きさで毛には雷がまとわり付いている。


「「っイエロービックウルフ!」」


 俺と紅炎の声が被った


 それは60階層のエリアボスであった




―――――――――――――――――――――――――――




 60階層のエリアボス『イエロービックウルフ』


 雷の属性を持ち51階層から60階層にいる『イエローウルフ』の親玉


 ボス部屋は半径30mの円形




――――――――――――――――――――――――――――


「これはヤバイな、転移トラップか。60階層には来たことがない。広人と白川は?」

 

「・・・無い」


「...」


「白川?」


「...来たことがある。今回と同様に転移トラップで、その時は私とBランク探索者と素性がよくわからない黒い仮面を被った人がいたわ。結局、黒い仮面の人が倒したんだけど、Bランクの人でも一人で相手しないって言っていたわ」




「グオオオオオオオオオオォォォォォォォォ」


 イエロービックウルフが目を覚ました


 イエロービックウルフが周りを確認する。俺たちを見つけると早速雷を放ってきた


「白川!」


「っ《アイスウォール》」


 メンバー全員の前に4mほどの氷の壁が出現した。そして見事に敵の攻撃を防いだ。


「遠距離でいこう。白川と大久保は防御を頼む。《火蜥蜴サラマンダー息吹いぶき》」


 紅炎が攻撃をするも軽々しく避けられてしまう。


「ちっ」


「了解」


「了解。《大地あーすウォール》」


 大久保が周りに土の壁を作る


「僕も手伝うよ。《ライトアロー》」


 青木くんが30本の光の矢を生み出しイエロービックウルフの方に打ち出した。


 だが、イエロービックウルフは光の矢を爪で弾いた。


(ギア、アイツ少しおかしいちょっと調べ見てくれ)


(了解です。マスター........出ましたどうやらユニーク個体のようです。)




––ステータス––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––


名前:ー

種族:イエロービックウルフ(ユニーク)

Lv.100

HP:100000

MP:10000

力:1500

速さ:2000

耐久:1300

幸運:3000


固有スキル

【雷撃】

【再生】

【覚醒】


––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––


(Lv.100か少しヤバイかもしれない)


 この間にもイエロービックウルフへの攻撃は止まっていない。


「ちょっと大技を出す守ってくれ!」


 紅炎が叫んだ。それと同時に紅炎の髪がいつもよりも深い赤色に変化していく。


「《煉獄》」


 するとイエロービックウルフの周りが炎でこまれる。 


「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォ」


 イエロービックウルフの苦しい声が聞える。


 すると突如イエロービックウルフを囲んでいた炎がきえた。


「グルルル」


イエロービックウルフの姿が変わり体が3mから4mに大きくなった


(【覚醒】か)


(はい、【雷撃】が【雷神】、【再生】が【超速再生】に変わりました)


 皆の顔がこわばっている。


「紅炎、俺が出る下がってくれ」


「あれを使うのか。他の奴らが見ているぞ」


「なら、あれをどうにかできるか?わかっていると思うがあれはユニーク個体だぞ」


「…やっぱりそうか。仕方ない頼む」


「なぁ、あれって何だ」


 青木くんが突っかかって来る。


「ああ、青木は天使武器の使い方だったな。なら、すこし気分が良くないかもしれないな。


(いいのですかマスター、大罪武器それは使い手が邪険じゃけんされやすいから、自重していたのでは?)


(仕方ない。死ぬよりかはましだ)




 ――『憤怒』『暴食』『怠惰』『強欲』を司りし、大罪武器と大罪武具よ。大罪の名に恥じぬ力を示し、我が前に現れよ――




「こい、憤怒の鎌、暴食のブレスレット、怠惰の指輪、強欲の仮面」




 広人の影からは漆黒の大鎌が表れ、身につけているブレスレットと指輪もそれぞれ紫と緑に光る。そして最後に黒い仮面を付ける


「さあ、戦おうか」




「グルルル」




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