第43話 友達の家に遊びに行く時に持っていく物でセンスが出る

ヒデ「お邪魔しま~す」


藍「マジで邪魔だし片づけしてるからちょっとさくら探してこい」


ヒデ「なんだ?さくらも迷子なのか?」


藍「お前と一緒にするな。ヒデならさくらの日陰になるだろ」


ヒデ「なるほど」


藍「頼んだ」


ヒデ「任せろ」


藍「はいこれスポドリ。熱中症に気を付けて」


ヒデ「お~!さんきゅ」


ヒデが走っていった。あいつこんなんでも騙せるのか。将来詐欺にあいそうだな。

さてと…氷…足りるか?ヒデがどれだけ食うかだな。でもフルーツもシロップも豊富にある。最悪フルーツは単体でも美味しいし…フルーツヨーグルトがあってもいいな。確か冷凍ブルーベリーが…いた。使っちゃえ。

ちなみに冷凍ブルーベリーもヨーグルトもうちの朝ご飯用の者である。これ買い物に再度行くことになるな絶対。荷物持ち…俺だろうなあ…ヒデもつれていこうかな。


お母さん「藍~!!洗濯物かごにタオルかけといて~!」


藍「は~い」


奏「あと私のカバンがそこら辺に落ちてるから部屋に投げ込んで~」


藍「おい…」


いいたい放題である。そんなこんなで超特急で人を招く準備をしている中…


ヒデ「さくらいた」


さくら「ヒデ君?どうしたんですか?」


ヒデ「藍にさくらの日陰になりに行け~って言われた」


さくら「…なるほど」


全てを察した。


さくら「では行きましょう。何か軽く手土産でも持っていきますか」


ヒデ「俺なにもねえぞ」


さくら「私も何もないです、軽く買っていきましょう」


ヒデ「ポテチでいいかな?」


さくら「悪くはないと思いますよ。適当で大丈夫です」


ヒデ「おけおけ」


なんだかんだでこういう荷物を持ってくれるヒデ君は頭は空っぽだけど優しい人種だと思う。空っぽだけど…


ヒデ「でもさくらがこういうのに来るの意外だな」


さくら「そうですか?」


ヒデ「なんか、あまり軽いノリの誘いで来るタイプじゃないと思ってた」


さくら「まあそうですけど…藍君がパイナップルの切り方を聞いてたりで色々あったので。逆にヒデ君はフットワーク軽そうですよね」


ヒデ「まあ…すぐ着くしな」


さくら「すぐ着くのはヒデ君だけです。そういうフットワークじゃないです…」


ヒデ「まあまあ。それにしても藍の家ってかき氷とかするんだな」


さくら「そうですね。藍君は甘いもの好きですが…家族といるときのノリは少し違うのかもしれませんね」


ヒデ「そうか~」


さくら「ヒデ君はあまり変わらなそうですね」


ヒデ「変わらないと思うが…どうなんだろ?」


さくら「変わらないと思います」


ヒデ「そうか。さくらは?」


さくら「変わるんじゃないですか?少しだけボーっとしてると思います」


ヒデ「それはそれで想像できねえ」


さくら「気が抜けると言いますか。藍君といるときは力が抜けるのであまり変わらないかもしれません」


ヒデ「あいつ話しやすいよな~」


さくら「そうですね。視野についてしか作中では言ってもらえないですけど不思議な才能だと思います」


ヒデ「だからこそ家での藍が見れるのは楽しみだな~」


さくら「妹も今日はいるっぽいですので」


ヒデ「あ~勉強会に来るって言ってた」


さくら「はい」


そんな話をしていたら藍君の家に着いた。


ヒデ「お邪魔しま~す」

さくら「お邪魔します」


藍「はい、いらっしゃい」


藍君は何で疲れた顔してるの?あっ冷房効いてる。涼しい。


奏「きた~!いらっしゃい!」


あらかわいい。少しおしゃれもして…


藍「準備に時間かかると思ったら…」


藍君…大変だったのかな?


藍「まあいいや、上がって上がって」


やっぱ少し違いますね。普段はもうちょっと落ち着いて周りを見てる気が…


ヒデ「よっしゃ、洗面所どこだ?」


藍「こっちこっち」


ヒデ「ありがと。あっ藍の家もキレイキレイなんだな」


藍「まあ…使いやすいし」


さくら「うちもそうですね」


ヒデ「違うのは富咲の家くらいじゃないか?」


確かに富咲君の家はすごいいい匂いの石鹸だった。菜乃がびっくりしてた。


藍「さて…やるか」


奏「だね、準備はばっちりだよ」


藍「じゃあかき氷大会開催~!!!」


ヒデ、奏「「いえ~~い!」」


元気だ。ヒデ君は暑い中で動いたばっかなのになんで元気なの?


藍「じゃあガンガン削っていって。トッピングのフルーツ、シロップ、邪道だけどコーラ等もあります」


ヒデ「できた」


早…


藍「早…」


つっこみが被った。手回し機の時点で分かってたけどヒデ君流石…


奏「すっご!さくらさん?どうぞ~」


さくら「ありがとうございます。ちゃん付でもいいですよ」


奏「じゃあさくらちゃんで。どうします?何乗っけます?」


さくら「そうですね…藍君。パイナップル切れました?」


藍「ん?うん!おかげさまで。アッまだキッチンか。取ってくる」


さくら「ありがとうございます」


藍「こちらこそ」


そんな話をしながらイチゴをのっけてイチゴシロップと練乳を…


奏「うわ~うわ~。さくらちゃんのトッピングが広瀬家の好みと似すぎてびっくりする」


え?ああでも藍君ともハンバーグの好みとか被ってましたし…


ヒデ「もう1杯もできたよ」


奏「ヒデさんどうぞ。私たちの分は私たちでやるので」


ヒデ「そうか?ありがと」


藍「ただいま~。奏~スペース頂戴」


奏「はいはい、どうぞ」


藍「ありがと」


奏「お兄ちゃん、削って」


藍「なんで俺?」


奏「疲れちゃうから」


藍「運動不足の極みか」


ヒデ「おれやろうか?」


確かにヒデ君が一番早い…でも


藍「あ~お願いしようかな………いや…ヒデは食べなよ…」


藍君も気づいた。ヒデ君のかき氷には既にフルーツがたくさん載っていてコーラがかかっている。すごい前衛的なアートみたい。


藍「俺が削るわ。氷も少し少ないかな?」


奏「持ってくるね」


藍「お願い」


ふ~ん。藍君は妹とかなり仲が良さそうなんだな~。


ヒデ「美味しい!」


え?まじ?


――あとがき――

かき氷パーティーの描写がこんなにされるラブコメがあっただろうか。


面白かったりかき氷食べたくなってきた人は星やコメントやレビューお願いします。

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