第40話 猫はかわいい。可愛い。にゃ~

里香「夏じゃないですか」


藍「うん」


里香「熱いじゃないですか」


藍「はい」


里香「熱力学の法則を無視できれば冷やすことって簡単なんですよ」


藍「重力がなければ飛べる並の暴論だね」


里香「でももっと簡単な方法があって、夏でも日陰とかは冷えるじゃないですか?」


藍「おっまともな話になった?」


里香「日陰にあるものといえば!?」


藍「…落ち込んでる少し暗めの新キャラ?」


里香「新キャラ出したいんですね。違います」


藍「違うんだ」


里香「ねこです」


藍「なんかごめん…」


里香「というわけで作りました。猫レーダー」


藍「里香の技術なら日陰レーダーを作れたんじゃない!?」


里香「というわけで藍君、動物好きですよね?猫探し探検に行きません?菜乃は既に行くことが決まってます」


藍「描写外で菜乃を釣らないで。行く」


里香「流石ノリがいいですね」


というわけで学校の休み時間。


菜乃「この学校に猫とかいるの?」


里香「普通の学校ならいないですが…話の展開的にいます」


藍「それを調べるためのレーダーじゃなかった?」


里香「そうですね。すごいいますよ。どこから行きます?」


菜乃「生徒会の一員として見過ごせないんだけど。なんでこんなにいるの?」


里香「面白そうなので職員室の猫から行きましょう」


藍「先生方は何してんだ!!!連れ込むな!!」


菜乃「…」


職員室に向かう。あるあるではあるが流石に冷房が効いてて涼しい。猫がいるのも分かる…


先生「君ね~いつまでもこれじゃあ困るよ」


あれ?誰か怒られてる?


先生「運動ができるのは分かったからもうちょっと勉強の方も頑張ってね」


ヒデ「はい…」


飛び蹴りしてしまった。


藍「お前かよ」


ヒデ「いてえ。あっ藍か」


菜乃「あっ猫」


説教してる先生が猫を抱きかかえていた。


藍「ぷっ…」


菜乃「猫をなでながら怒ってたんですか…どういう絵…」


里香「ちゃんとレーダー動いてますね。良かったよかった」


ヒデ「俺もネコは気になってた」


先生「いや…ヒデに怒ってると疲れてくるから癒されようかなと…」


藍「職員室に持ち込まないでくださいよ…」


先生「すまんかった…それで?お前らどうしたんだ?」


里香「猫に会いに来ました」


先生が俺の方を見る。


藍「猫に会いに来ました」


先生「まじか~…」


里香「私はそんなに信用無いですかね?」


菜乃「まあまあ…」


藍「その猫は誰かの飼い猫ですか?」


先生「いや、よく学校に入り込んでる野良猫だ。近くに公園があるからなあ」


藍「なるほど…。里香、その猫レーダーって範囲どれくらい?」


里香「2キロくらい?」


藍「広」


里香「公園にも確かに結構いますね。木陰とかが涼しいんでしょうねえ」


藍「まあとりあえず…はい菜乃」


俺は先生の持ってた猫を菜乃に渡す。


藍「没収です」


先生「そんなあ…」


菜乃「あはは、まあ外に出しておきますね」


先生「頼んだ」


里香「それではお邪魔しました~」


ヒデ「先生またね」


先生「お前は待て」


ヒデだけ先生に捕まった。


ヒデ「藍~!」


藍「知るか~!」


俺たちはヒデを置いて次の猫ポイントに向かった。


菜乃「やっぱ日陰だし全然私たち生徒が行かないようなとこだねえ」


校舎の全体ゴミ捨て場の裏に猫がいた。この猫なんと…


菜乃「かっかわいい…美人さん。スラッとしてる~。ルナちゃんみたい」


急にルナが猫扱いされた。


里香「確かに涼しいですね」


藍「ゴミ捨て場なのがよろしくないし少し汚い…」


菜乃「生徒会で掃除するわ」


藍「頼んだ。猫のために」


菜乃「任せて。猫のために」


学校のためにお願いします。ってさくらがつっこみそうだ。ただここにいるのは残念ながら里香である。


里香「私のルンバ使います?」


菜乃「普通のルンバ?」


里香「ではなく、隕石回収に使ってた…」


藍、菜乃「「あれかあ…」」


菜乃「ヒデ君とセットなら使えるかな?」


里香「あっ、ちゃんとあの後改良して、吸い取ったごみの総重量が分かるようになってます」


藍「そういうとこは真面目なんだ」


里香「トライ&エラーは科学者の基本です」


藍「そうだね~」


つっこみが放棄された。


菜乃「次は~?」


里香「そうですねえ…」


続いて来たのは…体育館…の下にも猫の反応があったので…


里香「てってれっててっててって~!猫笛~!」


22世紀かな?

以前の鹿の時は酷い目に遭った笛系アイテムだが…


里香「当然改良してます。指向性スピーカー搭載です」


そのリコーダーサイズのどこにそんな機能が…

そんなこと思ってたら体育館の下にいただろう猫が出てき…


菜乃「ひっいやあああああ!!!」


藍「うt…」


俺と菜乃が下がる。


む…虫がついてる…嫌だ…


里香「あら…ちゃっちゃと虫は取りましょう」


里香が取り出したハンディタイプの…なにあれ?


里香「発射」


謎の装置から蜘蛛の糸のような網が飛び出した。それは虫をしっかりキャッチし…


里香「回収」


里香の手元の装置に戻ってきた。そして…


里香「ゲットだぜ!」


虫が取らわれていると思われる…ぱっと見、モ〇スターボールが装置から出てきた。


里香「ムシムシボールです」


藍「怒られないようにね」


菜乃「その虫はどうするの?」


里香「弟にあげます」


菜乃「なぜ?」


里香「弟が動物や虫系の研究をよくやるので。このムシムシボールも蜘蛛の糸発射装置も弟の作ったものです」


藍「猫レーダーは?」


里香「それは私です。涼しい所を探したかったので…」


藍「全員おかしいんだな」


里香「弟は特におかしいですよ。私たちに虫、動物図鑑を渡してできるだけ集めてくれって」


藍「どこの博士だ」


菜乃「元ネタでも1000種類超えて大変になってるのに…」


里香「まあ全方位カメラ付きの図鑑なのでカメラで捉えたら自動的に図鑑が更新されます」


藍「すげえな。そしてそれは日常生活が監視されてるな」


里香「え?アッ確かにあとでカメラ部分の機能抜いときます」


菜乃「ただの図鑑に成り果てそう…」


猫「にゃあ~」


菜乃「あ~ごめんね…放置しちゃって…かわいい~」


藍「ほれほれ…」


菜乃「え?猫じゃらしじゃん。ずるい」


藍「いいでしょ」


菜乃「私もやりたい!貸して~!」


藍「だめ、ほれほれ~」


菜乃「ケチ~」


猫「にゃ~」


藍「ほらほら~」


いつの間にか菜乃も猫じゃらしで…


里香「あっ図鑑に菜乃が更新されました」


菜乃「どういうこと!!!!!????」


――あとがき――

菜乃は猫。


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