第36話 補修ってどうやったら終わるの?
菜乃「前2話の時点で多分みんな気づいてたよね。残りのメンツは不安じゃない?って。その不安はね的中してるよ」
ヒデ「うう…」
里香「あ~」
現在補修中である。数学でこけた菜乃。全教科よくなく赤点もあったヒデ。こってりやった古典はましだったものの現代文2点という驚異の点数をたたき出した里香。
しっかり補修組3人衆である。この3人の点数を見た時のさくらはとても、とても悲しそうな顔をした。
菜乃「くそ~…難しかったよ~今回」
ヒデ「それな」
菜乃「同じレベルで話進められてる?」
里香「なんで数学でこけるんですか?」
里香は数学は満点である。
菜乃「里香ちゃんは黙ってて!!天才め!」
ヒデ「すげえよなあ。羨ましいわ」
里香「そうですか?もっとすごい人もいます」
先生「うん、天才なら補修受けるような点数取らないでほしいね」
ごもっともである。
菜乃「この補修ってどうなったら終わりなんですか?」
先生「小テストで合格点をとれたらだが…」
ヒデ「何日かかるかな…」
里香「現代文の小テスト?」
終わる未来が見えない。
ヒデ「諦めるな!」
菜乃「諦めたい一番の原因はヒデ君だよ」
里香「菜乃さん、そこ違う」
菜乃「え?!」
先生「そこ教えたのに…」
菜乃「うそ~!さくらちゃん~!助けて~!」
さくらは藍とデート中である。
先生「そっちは?国語できた?」
里香「あらかた?」
先生「うん、ぱっと見でわかる。間違ってる。50文字以内で心情を応えなさいだよ?何この答え?なんで英語?」
里香「プログラミングです」
先生「なんの?」
里香「人工知能」
先生「問いかける気か!?」
ヒデ「へいSiri!」
先生「やかましいわ!」
菜乃「文を読んでわかるのが国語だけど…里香ちゃんは一旦、感情移入した方が良いかもね」
里香「どういうことです?」
菜乃「こういう時に私ならどう思うかな~って考えるの」
里香「こういう時…私なら疑ったことをセリヌンティウスに白状したりしませんね」
菜乃「名シーンにケチつけるのは止めようね」
里香「私は基本理屈で考えちゃうから…」
菜乃「じゃあ私は?」
里香「菜乃ちゃん?」
菜乃「心情を応えなさいのときは私ならどう考えるかなって。多分私は結構普通寄りだと思うよ」
里香「さくらちゃんじゃだめですか?」
菜乃「良いけど…そんなに私じゃだめ?」
ヒデ「確かに…めっちゃおっかねえしな…」
菜乃「それは多分ヒデ君が悪いね」
ヒデ「そんな…!」
先生「お前らは得意教科を教え合った方が良いかもなあ」
ヒデ「それは勉強会のときしてたじゃん」
菜乃「あの時はさくらちゃんって言う全教科出来る神様がいたから…」
先生「なんでお前らそれで補修受けてるんだ」
菜乃「違いますよ先生」
先生「?」
菜乃「あの勉強会が無かったらもっとひどかったです」
先生「…」
ヒデ「それは間違いない!赤点の数一番少ないからな!」
里香「ヒデ君って前回オール赤点の偉業成し遂げてましたよね?」
ヒデ「あれはひどかったな」
菜乃「先生、さくらちゃんはほんとに良く引っ張り上げたと思いますよ…」
先生「補修に戻るぞ。ちょっといい話風にするな。勉強しろ」
菜乃「あれえ?」
先生「もういくらでも付き合ってやるから…休日返上で。しっかり補修終わらせろ」
菜乃、ヒデ、里香「「「先生~!!!!!」」」
先生「はい!このhaveは持ってるじゃないの!第五文型って言って…」
里香「先生~これは?なんも書いてない」
先生「不は基本的に下を読んで戻ってくる」
里香「なんで?」
先生「そういうものだから。鬼滅〇刃の風柱とかそういう名前でしょ?ずしがわじゃないでしょ?」
里香、ヒデ「「ああ~」」
4人は時に突っ込まれ、時にボケながら勉強をしていった。補修授業を受け、小テストを受け、採点し、授業を受け、小テストを受け、採点し…それを繰り返して…・
チュンチュンチュン
ヒデ「あれ?もう朝か?明るくなって…これが朝チュン…」
藍「ちげえよ!」
ヒデに飛び蹴りを食らわせる。
藍「なんで学校いるんだ!?マジで一晩中やってたのか!?先生!?」
先生「いくらでも付き合ってやるって言った手前」
藍「限度があるだろ~!そしてなんで補修終わらねえのそれで!!」
さくら「まあまあ、藍君。落ち着いて」
藍「さくら…」
一緒に登校したさくらが落ち着いた様子で…
藍「まって?何持ってるの?」
さくら「菜乃と里香さんです」
藍「どうする気?」
さくら「捨ててきます。今日が廃品回収の日です」
藍「待って!落ち着いてないね!?ぶちぎれてる!?起きて2人とも!捨てられる!」
ルナ「なんだこの惨状は?」
富咲「藍君が主人公の理由がよくわかるラストだったね」
藍「起きろ~!いや寝ろ~!保健室行け!特に先生!」
今日も普通じゃない学校生活が始まる。
――あとがき――
何の話これ?共通テスト頑張ってねの話ってことでいいか?もう
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