第31話 わからないところがわからない

藍「解決してよかったな」


富咲「本当に、ありがとね」


俺たちは富咲転校事件を無事?解決し普段通りの学校生活を送っていた。


さくら「そうなるとあれですね、急に期末テストが現実的になってきましたね」


ヒデ「聞こえない」


菜乃「知らない」


ルナ「私もそんなに好きじゃないなあ…」


里香「余裕です。理系は」


藍「いつも通りかな…」


富咲「多分大丈夫だと思う」


反応に差があるな。


さくら「若干名不安な人がいるので勉強合宿にしましょう」


藍「おっけ~来れる人は富咲の家集合な」


富咲「なんで僕の家!?」


ヒデ「広いし」


さくら「何でもあるし」


ルナ「椅子もふかふか」


里香「クーラーも適温」


ま~じで快適だった。


さくら「というわけです。どうせホワイトボードあるのでしょう?ケチなこと言わずに使わせてください」


放課後俺たちは富咲の家に再来。


富咲「ありがとねセバスチャン…」


セバスチャン「いえ、問題ありません」


さくら「ではやりましょう、皆さん、不安教科は?」


ヒデ「全部」


菜乃「国語以外…」


ルナ「理系科目と世界史」


里香「文系科目全般」


こいつら…


さくら「なんか予想通りって感じですね。ルナさん世界史ダメなんですか?」


ルナ「紛らわしいしカタカナだしで」


さくら「芸能人にカタカナなんていくらでもいるでしょうに…」


ルナ「共演したら覚えれる。歴史上の人物と共演できればいいんだが…」


さくら「無理ですね。そうですか…藍君と富咲君の2人は?」


藍「俺は物理が多少危うい位かな、多分他は大丈夫だと思う」


富咲「僕も基本的には…生物が少し苦手かも」


さくら「この2人は安定感あって助かります。教える側でも良さそうですね」


さくら監督による勉強合宿が幕を開けて…


わずか5分後!


ヒデ「ちょっと外を走ってくる」


さくら「待ちなさい。今一番やばいのヒデ君ですからね?」


ルナ「ボンボン、エネルギーの式がいっぱいある」


富咲「運動エネルギーと位置エネルギーと弾性エネルギーでそれぞれ式が違うんだよ」


ルナ「なんだそれ?!」


藍「そこ俺も怪しいな…」


富咲「藍君が物理ダメなの意外だなあ」


藍「ぱぱっと読んでわかるものじゃないからな。理解が伴う必要があると速読スピードが落ちる」


富咲「なるほど…」


菜乃「英語…できない…なんで違うのかが分からない…」


さくら「文型を覚えてください、関係詞はあとで教えます」


里香「SVOCですね、第5文型ですよこれ」


さくら「里香さん英語は出来るんですね」


里香「論文が英語だからね~」


さくら「で、さっきの古文どこやりました?」


里香「今暗号解読装置にかけてる」


さくら「暗号じゃないです!テストにもってくつもりですか!?」


里香「暗号でしょ!漢文とか特に!!」


さくら「白文で読める人もいるんです。まだ返り点とか打ってるのですからちゃんとやってください」


まあ予想はしてたが…さくらがハードワークすぎる。

全教科万能のさくらがやはりメインだ。


さくら「ヒデ君、すいへーりーべです。これ覚えないと始まりません。20までは絶対に覚えてください」


ヒデ「逆にこんな雑な語呂合わせで何を覚えれるんだ!!」


さくら「周期表ですよ!!」


菜乃「ヘイヘイ、ライブぶっちのファンにもぎゃる、シッぺ(ス)食らあってくか、はどう?」


さくら「新しい銀〇の曲ですか?サムライ魂?」


菜乃「周期表の語呂合わせだよ~!!」


ヒデ「おお、それいいな。リズムも知ってる曲だから覚えやすい」


さくら「もうそれでいいです…覚えれるなら」


ヒデ「ヘイヘイでH,Heだろ?ライブブッチのがLi,Be,B,C,N,Oで、ファンにもぎゃるだから、F,Ne,Na,Mg,Alだ、シッぺス食らあってくかが、Si,P,S,Cl,Ar,K,Caだ!」


さくら「あってる…」


藍「シッぺス食らあってくかってなに?」


菜乃「しっぺ、でコピン、ババチョップ、のしっぺだよ、複数形にしたらsが着くんでしょ?」


藍「いや…そうだけど、何?この語呂合わせってライブがドタキャンしたファンが騒いでしっぺを食らう話なの?ハロウィン?」


富咲「落ち着いて藍君、渋谷のハロウィンでもそんな奇天烈じゃない」


さくら「覚えれたならいいですよ、ヒデ君、元素記号Sはなんですか?」


ヒデ「Sだから…酸素!」


さくら「そんなことだと思ってました!!!硫黄です!!!!そっちも覚えますよ!!」


藍「がんばれ…さくら…」


富咲「続きやろうか」


藍「とりあえず、里香、古典の文法覚えてくぞ、未然、連用…」


里香「へいSiri」


藍「逃げるな~!」


菜乃「糖分が足りない…」


藍「逃げるな」


富咲「マカロンあるよ」


藍「え?まじ?」


さくら「藍君…」


藍「あっ…」


富咲「あはは、まあご飯食べてからにしようね。今食べたら夕食はいらないでしょ」


菜乃「あっ確かに夜ごはんどうするの?コンビニで何か買う?」


富咲「いや、うちの料理食べていきなよ」


菜乃「え?いいの?」


富咲「大丈夫でしょ、うちのシェフ優秀だし」


藍「何から何までありがとね」


富咲「転校危機を救ってもらったお礼も兼ねてね」


ということで夜ごはんまで休憩…


さくら「するわけないでしょ!まだ全然勉強してないです!」


現勉強時間5分強!


進捗

ヒデが周期表を元素記号だけ覚える。

物理のエネルギーについて藍が理解、ルナはまだ。

菜乃は英語ができない。

里香が古文を暗号解読装置にかける。

富咲が物理を解説。

さくら、既にハードワーク。


――あとがき――

テスト勉強回はこういう学園ものでは外せないよね。勉強してない?

そうだね。いいじゃんクリスマスだし。メリークリスマス!!


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