第28話 人生はゲームかもしれないけど少なくとも人がゲームにできるものでもない

富咲「じゃあやってこうか。藍君が最初だし、回して」


最初で職業が決まるからな…大事だ…


藍「ほい、6か…何?6月に生まれる…」


菜乃「嘘でしょ!?人生ゲームってそこから始まるの?生まれるところから?」


富咲「逆になんで社会の無機物になったところから人生ゲームって始まるの?」


ルナ「確かに…」


俺もちょっと納得しちゃった。


里香「これって出た数字が生まれ月になるんですか?11月と12月は?」


富咲「二回目で回したときにそこに着いたらだね。誕生月決定ゾーンは最後に止まったところが誕生月になるから」


里香「それ1月生まれいなくなりません?」


富咲「1月だけ引いたら固定だよ」


里香「なるほど」


みんなも順番に回していく。


富咲「続いて親の職業決定コースだね」


藍「先に親の方決めるの?」


富咲「そりゃ…貯金額とかに関わるし…」


さくら「嫌にリアルですね」


藍「うわ、ほんとにリアルだ。公務員、貯金150万…どうなのこれ?」


さくら「計画的に溜めてる方ですね。安定してる職業ですし…」


富咲「子育てって3000万くらいかかるらしいよ」


菜乃「そんなこと知りたくなかった…」


さくら「月に貰える給料も決まってますね。これかなりすごいですよ、ちゃんと税金引かれてます。私の親が医者になりましたけど…これ所得税引かれてますよ…」


富咲「しっかり消費税も10%だよ」


藍「5%の時代が懐かしいな」


さくら「3%の時代もあったんですよ?」


税金の話は止めよう…なんか悲しくなる。

続いては…


富咲「幼稚園、小学生ゾーンだね」


藍「どういうゾーン?」


富咲「僕たち、子供がどんな性格に育つかが決まるね」


里香「ああ~そうですねえ…幼少期は確かに情操教育に大事です」


菜乃「ここまでリアルな人生ゲームある?」


藍「ザリガニ釣りをする…やんちゃ度が1上がる…なるほど。イベントごとに性格に影響していくのか」


ルナ「私の親が不倫で離婚したんだが?ひねくれ度が4上がって優しさ、人懐っこさが6下がる…」


菜乃「うわあ何そのマス」


ルナ「もしかしてこのゲームはクソゲーか?」


ヒデ「ジャングルジムから落ちる…やんちゃ度が5上がる。頑丈さが1上がるが傷が残る」


ヒデは現実とある程度リンクしてそうだな。


富咲「そしていよいよお待ちかね、中学生ゾーン!まずは名門私立か普通の公立か選べます」


さくら「ちゃんと学費とか変わってますね…イベント内容も結構違います。小学生ゾーンで賢さを4以上上げてないと名門校には行けない…なるほど」


富咲と菜乃、さくらが名門校の方を選んだ。


さくらは親の職業が医者で結構当たりだったからな。菜乃が名門校なの違和感あるのだが…


菜乃「私の親、大学教授なんで!」


そう…まさかの職業を当てたもんだ。


というわけで進んでいく人生ゲーム…


藍「これ前のゾーンでの性格とルーレットの数でカーストとか決まるんだけど…嫌だなあこれ…」


さくら「どこまでもリアルですね…」


ヒデ「中間テストゾーンとかあるぞ」


菜乃「5マスしかない?」


富咲「飛び越えた場合は諸事情でテスト欠席だね。名門校の場合、二回テスト休んだら退学だよ」


菜乃「ひえええ!」


藍「ゲーム化して恐ろしいシステムに…」


さくら「部活も結構色々ありますね。基本的な部活から結構マイナーなものまであります。折り紙とかレゴとか大学で見るようなやつですね」


富咲「部活の遍歴とか後々の就活で使うよ。運動部とかがアピールポイントになる職場あるし」


藍「就活あるのかよ」


富咲「逆にルーレット回すだけで職業選べるのおかしくない?」


菜乃「めっちゃ正論」


ルナ「高校受験もあるな。賢さとルーレットの運で決まる感じか」


さくら「受験は運じゃないですけどね…」


藍「さくら程ずば抜けてたら運が介入する要素ないかもだけど結構大事だよ、問題の相性とか」


富咲「藍君ってうちの高校そんなにギリギリだっけ?」


藍「いや、余裕はあった」


さくら「ほらほら、リアルの話に戻ってますよ。人生ゲーム中ですよ今」


藍「ついさっき所得税の話をしたの誰だよ」


ルナ「なんだこのマス?罰ゲームマス?今流行りの曲をプレイヤーは歌う」


藍「今流行り?」


さくら「ウ〇か可愛くてsorryじゃないですか?」


富咲「後者の方聞いてみたい気持ちはあるけどね」


菜乃「絶対可愛いじゃんルナちゃんなら」


正直、俺も聞いてみたくはある。音楽の授業でマジ上手かったからな。


セバスチャン「よろしければカラオケルームに行きますか?」


里香「わざわざ?」


富咲「いや、うちにある」


藍「!?」


そんなことある?


ヒデ「行くか~」


ルナ「なんかハードル上がってね!?これで残念な感じだったらどうするんだよ!!」


まあ正直ハードル上げてもルナなら…


ルナ「ざ・ま・あ♬♬」


ほら。やっぱめっちゃ上手い。


菜乃「可愛い…!お宝映像じゃない!?やば~!」


さくら「流石ですね…期待を裏切らない…気になる方はアニメ化を待ってください」


藍「それは無理」


作者(それは無理)


――あとがき――

やべえこの人生ゲーム楽しそう。

商品化できねえかな。


面白かったり次が気になる方、ルナの歌聞きてえ~って方は星やコメントやレビューお願いします。


カクヨムコンにも出してますよ。


以下の作品も読んでみてください。良い所です。

https://kakuyomu.jp/works/16817139557891396982

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