第27話 富咲の家へGO!

さくら「緊急会議!富咲君を転校の危機から救おう~!」


藍「まあ昨日は酷かったから…何か言われた?」


富咲「普通じゃないよな?って」


ルナ「すまないと思ってる」


さくら「このままだと本当に転校してしまいます」


ヒデ「転校しても友達だぞ」


藍「そうじゃないんだわ」


菜乃「転校させないように何とかしないとだから」


藍「富咲、何か交渉できたりしないものなの?家の中に味方がいたり」


富咲「味方って言うならセバスチャンは味方だよ。僕のやりたいようにすればいいって。でも雇い主がお父さんだから逆らえるって言うわけでもない」


さくら「ふ~む。やっぱり乗り込みますか?富咲家」


富咲「は?」


さくら「正直、私たちが普通のように振る舞うの大変ですし、長引くとかなりきついと思います。ならいっそ短期決戦で…」


ヒデ「いいじゃねえかそれで、その方が分かりやすい。ぶん殴ってやる!」


里香「行くなら明日ですか?洗脳装置をそれまでに…」


菜乃「この2人は置いてった方が良いんじゃない?」


それは俺もそう思う。


さくら「…そうですね」


ヒデ「なんでだ!?」


里香「え~だめ」


さくら「約束しなさい。歩く、呼吸する以外のことをするときは私の許可を取りなさい」


ヒデ、里香「「は~い」」


赤ちゃんでもそんな制限されねえだろ…


さくら「それじゃあ今日の放課後、富咲君の家に突撃しましょう」


富咲「え?正気?」


さくら「はい、セバスチャンさんに頼んで私たちも乗せてもらってください」


富咲「いや…良いけど…」


菜乃「ルナちゃん、今日は撮影とか大丈夫なの?」


ルナ「大丈夫。そんな毎日忙しいわけじゃない。学生だしな」


さくら「決定ですね。行きましょう!」


富咲「…ありがと」


分かるぞ富咲。不安だよなこのメンツで行くの。


だがもう覚悟を決めるしかない。

不安な学校生活を終え…(ちなみにやっぱ普通ではなかった)


ついに俺たちは殴り込みに行く。


さくら「殴り込みじゃないですよ、交渉です」


もう脳内読み取られるのも慣れてきた。


セバスチャン「坊ちゃま…いい友人を持ちましたね」


富咲「そうだね」


セバスチャンが少し涙ぐむ。


まあでも正直…


菜乃「これって私たちがおかしいから引き起こされたことだよね?」


菜乃が俺にひそひそ話でささやく。

それ俺も思ってた。原因が俺たちだ。


菜乃「ねえねえ、富咲君」


富咲「ん?何?」


菜乃「私たち放課後すぐに向かってるじゃん?お父さんってこの時間に家にいるの?」


富咲「…あ!?」


藍「ああ…」


さくら「そういえばそうですね…」


セバスチャン「本日の帰宅予定は21時3分ですね」


ヒデ「こまか」


ヒデ「それまでどうするんだ?」


沈黙が訪れた。だが少なくとも俺と富咲の頭の中ではあまり良い展開が思いつかなかった。


ヒデ「富咲の家探検しようぜ!」


ああ~もうだめだ~終わりだ~絶対まともじゃない感じになるじゃん…

富咲…項垂れないで。断ってもいいんだから。


富咲「迷子にならないでね…」


藍「富咲~!諦めるな~!!」


菜乃「いや…藍君…家の中で迷子になる可能性があることに突っ込もうよ」


ルナ「ここのメンツ全員感覚ぶっ飛んできたな。そろそろ常識人枠をいれないとじゃないか?」


そんな話をしているうちに富咲の家に着いた…着いた?


藍「ごめん、どっから家?」


富咲「さっき門くぐったところから」


菜乃「うわ…広すぎ…」


やっぱやべえわ。


富咲「これ歩きで家から出るとき時間かかるんだよね。扉から庭抜けるまで」


藍「その悩みわかんねえわ」


何はともあれ富咲の家に着いた。


富咲「じゃ、入って~」


「「「「「「お邪魔しま~す」」」」」」


菜乃「うわあ…すっご」


ルナ「テレビのセットでも見たことない…こんなの」」


ヒデ「やべ~」


里香「…」


藍「はは…流石」


さくら「これはこれは…」


これはすごい。ス〇夫の100倍くらいすごい。


ヒデ「なにする?かくれんぼ?」


藍「それ本当に見つからないやつじゃない?」


ヒデ「じゃあ鬼ごっこか!?」


菜乃「何か物壊しそうだから止めよう…弁償できない」


ヒデ「じゃあ…?なにするんだ?」


セバスチャン「ゆっくりなされては?お飲み物とお菓子持ってきます」


富咲「ありがとセバスチャン」


机もデカい。ていうかリビング、ダイニング、キッチン以外の謎の部屋多くないか?これなんていうんだ?


藍「何かテーブルゲームみたいなのないの?」


富咲「いくらでもあるよ」


そう返ってくるのか…


菜乃「人生ゲームで良いんじゃない?」


さくら「いいですね」


ルナ「人生ゲームか…自分の人生を超えた試しがないな…」


富咲「あはは…まあわかる」


藍「黙れ化け物共」


というわけで人生ゲームをやる…やる…


藍「でかくねえか!?人生ゲーム!?」


でか!!っていった7人が余裕で座れる机のそこそこを埋める。


富咲「人生100年時代って言うし…」


藍「人生ゲームもそこに合わせてるの!?」


富咲「ポ〇モンのサ〇シの人生がどれだけ濃密だったと思ってるの?主人公変わっちゃうの残念だよね…」


さくら「それ言ったらの〇太君が何年小学5年生やってると思ってるんですか?恐竜に会ってるし宇宙に行ってるし世界滅ぼしかけてるし」


藍「普通の人生ゲームで頼む」


俺たちは新たな人生ゲームに挑む。


菜乃「転校の話どうなったの?」


考えるな菜乃。


――あとがき――

まさかの…驚きましたね。主人公交代…


面白かったり次が気になる方は星やコメントやレビューお願いします。

カクヨムコンにも出してますので応援してください。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る