第15話 キャー!って悲鳴が聞こえてコ〇ン君が現場に向かったら肝試し中の世界線が来たら米花町も平和

さくら「それでは一組目、どうぞ~」


最初に入るのはいかにも男子2人組。


さくら「ちなみにサッカー部です」


藍「補足情報ありがとう」


俺たちは無線(里香製)を付けているため会話できる。頭の中読み取られてるのは別枠だ。


さくら「特に名前とかは考えてないので男A、男Bとしましょう」


菜乃「なんてかわいそうな…」


さくら「ヒデ君、出てきていいですよ」


ガサッ


それはヒデらしからぬゆったりとした動き。だからこそリアル。


男A、B「「え?」」


声を出さないようにヒデに言ってある。ただゆっくり、付いていけばいいと。


男A「うわ!!!」

男B「熊!?熊!?」


そりゃ怖いよな…


男A、B「「ぎゃああああぁぁぁぁ!!!」」


アッ走って逃げた。

ちなみに本物の熊相手にやっちゃいけない行為だが…まあそこまで頭回らんか。


富咲「来たね…」


続いて富咲のコーナー。軽い小道具だ。

富咲が少しだけ明かりをつけると…


男A、B「「うお!!?」」


吊るしたり置いといたり骸骨が浮かび上がってくる。


男A、B「うわ!!!」


あと少し動く。

このコーナーは肝試しを思い出させる意味合いも込めてわかりやすくした。


富咲「さくらさん、こっち終わったから次の人入れていいよ」


さくら「わかりました。ヒデ君もう戻ってますか?」


ヒデ「おう」


このタイミングで次を入れる。富咲のとこを過ぎたタイミングだ。


さくら「それでは次のペアの方どうぞ~」


次は女子二人か…リタイアの準備を…


「「わああああああ!!!!」」


アッ悲鳴が…菜乃のとこかな?

菜乃のところは菜乃の声が多方向から聞こえ響いてくる。

それだけでも怖いがさらに要素が加わった。

というのも…


――菜乃「最後に女の子の人形あったら怖くない?」


という一言で追加された。


藍「ナイス演技」


菜乃「でしょう」


「「きゃああああああ!!!」」


これはヒデの方だな。

あっちも順調か…


「こっち来ないで!!いや!!」

「うえええん!!」


は?まじかよ?ヒデのやつ手出したか?


最初の男2人のクライマックスでの表情も気になるが…心配ないだろう。

ヒデの方に向かう。

すると…


ヒデ「………………」


4つ足歩行で動けなくなっている熊の格好をしたヒデと…


女A、B「「うええん来るな~」」


その先で腰が抜けている女の子が二人いた。

来るなって…そこまで近づいてねえじゃん…


藍「リタイアしますか?」


俺が一応被ってた衣装を脱いで女子2人のとこに行く。


女A「いや…くま…逃げる…」


藍「リタイアしましょうか」


2人の手を引っ張り立たせる。そしてそのままルートから外れ回収。


男A「おい!!どこ行った!?おい!!ふざけんなよ!!」


男B「いるよ!ここ!なんだこれ!?布!?」


男A「うわ!!手が浮いてる!!?」


ルナ「魂…ぐあ~~~~!!!!!」


男A、B「「わああああああ!!!!!」」


ああ…あっちは良い感じだな…。


里香「藍君、2人コースアウトした。回収して」


藍「…了解」


まじかよ…


とりあえず女の子2人をスタート地点に送る。熊は演出だということもそこで話した。本物と勘違いしたまんまにするわけにはいかないから。


藍「先生、リタイアです」


先生「…早」


藍「あと、コースアウト二名です。今から探しに行きます。では…」


先生「え?」


俺はショートカットで最後のルナたちの方に向かう。


さくら「ヒデ君、またもとの位置に…次入れます」


しっかり肝試しを回してくれるさくらがいるし大丈夫か。


藍「ったく…暗視ゴーグルなんていらないと思ったが…マジで使うことになるとは…」


これも里香が持っていたものである。使う可能性があるのは俺だろうとさくらが判断したので今は俺が持っている。


藍「ルナ、里香、2人見つかった?」


ルナ「方角はわかってる。追いかけたかったが…」


藍「ルナの格好で追いかけられたら恐怖だからな…里香は…」


里香「私がサッカー部に追いつけるわけないでしょう」


藍「だよな。透〇マントは?」


里香「あれは上部のレールと糸に繋げてるのであります」


藍「片っぽ見えないってことはないのか。おっけ~探してくる」


少しして…


藍「はい、ここで待っててね」


男A、Bを回収した俺。


藍「状況は?」


富咲「男の子二人組が菜乃さんのところ突破、続いて男女ペアのカップルが僕のとこで女の子が駄々こねてリタイア濃厚」


藍「…カップル2人をリタイアさせに行く、待ってて」


富咲「ありがとう~」


なんか俺が一番動き回ってないか?


里香「藍君、こっち来てください。座標交換装置を渡します。それ使ってください」


藍「!!たすかる!」


そっからは俺の移動がかなり楽になったためそれなりに…それなりにスムーズだった。とはいえ…


藍「今のとこ10組入ってゴールまでたどり着いたの1組なのはどういうこと?9組回収したぞ」


さくら「3組目の男の子2人しかゴールできてないんですか…」


ルナ「男子は結構あたしたちの最終ゾーンまでくるけどそこでコースアウトが多発するな」


富咲「女子はもうヒデと僕のとこでほぼアウト。一組女子が突破したけど…」


ルナ「ここで大パニック起こしてたな。透明マ〇ト取った後2人で抱き合って泣いてたぞ」


やりすぎたっぽいな…


さくら「次入れますよ~」


ふ~。あと何組ゴールするかな?


――あとがき――

いや~肝が冷えますね。ぴったりな季節になりましたよ(11月)


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