dinner

部屋の中も少しだけ薄暗く、ほとんど何もなく、長いテーブルが真ん中に置かれ、その周りに、椅子が数席、用意されている位で、後は配水管や鉄でできた壁がむき出しになっていて、明かりもボンヤリと灯るくらい。

本当に化粧気がない感じというかシンプルに何もないと言った方がいい部屋だった。

「席に着いてくれ」

彼女がそう促すと、僕は適当に近くの席に座る。 シロタも同じく適当なところに座る。

彼女の顔は少しやせ気味で、どこか陰鬱な雰囲気を醸し出しているため、どこかホラー映画に出てくる幽霊のよう。

「料理はこれから運ばれてくる」

シロタはそういうとテーブルに肘を突き、両手を合わせ、こちらを見る。

「ひどい話だと思わないか、ヒトは自分達を自然と切り離された生き物だと思っている。

自然がなければ生きていくことさえできないのに自然さえも操ろうとする。傲慢だと思わないかい?」

僕は彼女をしっかりと正面に見据える。

「そんな話をされてもわかりません」

僕は今までに言ったことがないくらい強くはっきりと言った。

シロタはこちらを見ながらなんの反応もすることなく、表情を変えずに言った。

「わからない? いや、君は頭のどこかでわかっているはずさ。 引き出したくないのさ。頭の中身を」

シロタは一指し指を自身の頭のよこでコツコツと叩く。

「…………?」

シロタ、彼女が言いたいことはなんだ?

僕は本当に彼女が言っていることがわからず頭が混乱しそうになる。

「記憶や肉体はどうしても自然界が生み出したシステムからは抜け出せない」

シロタは笑いながら僕の方を見る。

「けれど君が一線を越えれば、世界はそれを破壊し、ヒトの作り出した道理に全てを引き込むだろうね」

「何が言いたいんですか?」

僕はここまで苛つくことはないが、彼女のその意味を持たせた感じに納得が行かず、質問した。

「これから起こることについてさ」

「…………?」

ますますわからずに少しだけ僕はしかめっ面をしているのではないかというくらい彼女に対して何か、嫌悪のような物を感じていた。

「しかし、君にそれを説明するには少しだけ早いような気もするんだ」

「どうしてです?」

「どうしてって、君は知らないことが多いんじゃないかい? これを説明するにはどこかで君の周りに絡むものの説明をしなければならないと思っているよ」

シロタは両手を合わせたまま、こちらを見て

ニヤリと笑う。

確かに彼女の言うとおり僕は周りのことに関しての知識がない。

僕の表情を読み取ったのか目の前の彼女は図星だと言わんばかりの顔をする。

「まずは彼、曳舟幸四郎について話をしたようがいいのかな?」

シロタは、言うともういちど話始めた。

「多分、君は御三家のどこかの人間から話を聞いておいるかも知れないが、確かに私と曳舟君は上司、部下の関係だったがどこかで垣根を越えた友人同士だった。元々、私はナノマシン開発の研究者として働いていた。そんな時に幸四郎君に出会った。 彼は研究ばかりの私に色々と教えてくれたよ。 研究ばかりでは見えるものも見えなくなってしまう。気づきは外の世界の視点にたったときに得られることもあるからと言っていた。 彼は特別だった。 私以外の部下もいた。ヒトを惹きつける力があるのか彼は他の部下からも指示されていた」

シロタは懐かしむように目をどこか輝かすような感じだった。

「彼はナノマシンだけでなく、クローンに着いても教養がありそこにも研究者として足を

踏み入れていた。 不思議だった。 彼と話すときはどこか気づきを必ずもたらしてくれる。 導いてくれる存在だった」

羨望か陶酔。

僕の頭にはその文字が浮かんだ。

「しかし、幸四郎君はある日を境に消えてしまった。 その理由が後々、君、ミナト君の存在とわかったよ。 今となっては納得が言っていたが、そのときは腑に落ちないし、納得もしなかったけどね」

当時から父は誰かに影響を与えて居たのだろうか?

ただのサラリーマン、僕にとってはただの父親という存在。

けれどアヤメや他の皆、そしてシロタにとっては科学者であり革命家。

多分、紛争地帯でも同じような感じだったのだろう。

「父はどんな研究をしていたんです?」

僕は彼女に問いかけた。

シロタはフッと笑い、言った。

「口で言うよりも見せた方が早いだろう」

そう言うと、別の方向に目くばせをする。

すると僕の背後からヌッと”ヴァイパー”とコウモリ男が僕の横を素通りし、シロタの横に一人ずつ両脇にたった。

「君がお世話になった改造人間達だよ。 こっちが”ヴァイパー” そしてこちらが”バッド”」

シロタはそう言うと両手を広げて言った。

「…………?」

「最初に言うと彼らは元、普通の人間さ」

そういとシロタは”ヴァイパー”の頭部に手を伸ばし、被りものをとった。

被りものの下は口元から耳元まで傷を負った中年の男性だった。

彼はこちらを真っ直ぐに見ていた。

シロタは続けて”バッド”と呼ばれたコウモリ男の被りものをとる。

そこには左の頭部がやけどの後だろうか、ただれた皮膚がむき出しになり、左目は白く濁るような色をしていた。

「驚いたかい?」

シロタは被り物を自身が座っていた椅子に置く。

「彼らは元々、普通の人間。 コンプレックスを抱きながら、不本意に社会からはみ出し者のレッテルを張られ、虐げられた者たち」

シロタはそう言うと、”ヴァイアパー”に指示をする。

すると”ヴァイパー”はナイフを取り出し、シロタに渡す。

すると、”ヴァイパー”の男はシロタの方に顔をむける。

するとシロタは傷だらけの頬にナイフの刃を突然、滑らせた。

呆気にとられ、僕はそのまま、凝視する。

すると、傷つけられた頬は血を流すことなくゆっくりとかさぶたをつくるように閉じ、傷が無くなっていた。

「これが研究目的さ」

「傷の回復がですか?」

「傷と言うよりはナノマシンによる人体機能の向上と言った方がいいだろう」

「人体機能の向上?」

「そう。 幸四郎君は人間の持つ力を信じていてね。 ナノマシンにより肉体の変化をさせるという研究だった。 ナノマシンの力を使い、薬で直せない病気の人間もナノマシンの助力で、普通の生活を送れるようにするのが研究の目的だった」

 アヤメも自身は身体が生まれつき悪く父さんに何かして貰ったと言っていたのを思い出した。

「きっと君を守るあの女の子もナノマシンを投与され肉体の変化を起こしていたのだろう」

シロタはそう言い、興味深そうに言った。

「ただ彼女のナノマシンは私は知らない。 多分、幸四郎君、一人で開発したんだと私は考えているけれど」

そういい、シロタは”ヴァイパー”達に下がるように命じ、”ヴァイパー”と”バッド”は一礼するとその場から立ち去った。

「今回、あの二人に投与したナノマシンは元々、開発されたナノマシンに少し改良を加えた物だ。 そして……」

シロタはもう一度、指を鳴らし、”ヴァイパー”に指示をする。

すると”ヴァイパー”はカーテンがかかっていた一画に近づく。

「見せてやれ」

シロタがそう言うと”ヴァイパー”がカーテンを勢いよく引っ張った。

「そしてこれが私の研究の一部さ」

彼女が言い、カーテンの向こうの光景が見える。

現れたのは眼にしたことのない機械と席に座らされ、手足を椅子に縛り拘束された女性だった。

異様だったのはその女性の頭の上、額から上の方が開いていたことだった。

そこからは脳だろうかピンク色のウネウネした物が見え、さらにそこには何かがささり、その何かにはコンセントケーブルのようなものがつき機械につながれていた。

女性は瞼を開き、別の方向を凝視していた。

その光景に僕は恐怖を感じてしまい、身体が硬直した。

「ニューラリンクという技術をしっているかい? 大国が開発した技術で本来は神経疾患に使われるようなものさ。 ただ本物は小さいチップを埋め込むのだけど、私はナノマシンとそれを併用し、自分の手足を使わなくても物を操る技術を使えないか研究しているんだ」

シロタは席から立ち上がり、女性の後ろにまで歩いていくと女性の脳に刺さっている針のような物に手を伸ばすと着いているスイッチを押した。

すると女性はさらに瞼を見開き、口を開き、変な声を挙げる。

「あっ、あっ、おうぇぇ、あっ」

機械のように連続して声を挙げ、涎を垂らし、身体を痙攣させる。

僕はその光景から姿を眼を離せずにいた。

シロタは一度ケーブルから手を放す。

すると女性の痙攣と声は止まる。

「な、何をやってるんですか……?」

冷たくなった唇からようやく声を発することができた。

「何って実験と彼女の欲望を満たしている」

シロタは愚問だなと言いたそうな表情をした。「彼女も元々は犯罪をおかし、社会から隔離されていた。 そして恋人にも裏切られ、快楽を求めようと麻薬に走っていた。天来から紹介され私は彼女を被検体に選んだ。改造人間の一人として造る為に。これは彼女の快楽を満たす為の行為であり、改造する為には脳をいじくる必要があるからそれとついでに味わって貰っている」

まるで恋人を愛撫するかのように女性の頬を撫で、うっとりとした顔をする。

「不思議だと思うだろう。脳には痛覚はない。それに彼女は今、至福だと思うよ」

シロタはニヤリと笑いこちらをみた。

僕はその笑みにどこか狂気めいた物を感じ、吐き気を感じる。

シロタは女性から離れ、”ヴァイパー”にカーテンをかけるように言った。

僕は何も言えずただ黙るだけでその光景を見るだけだった。

”ヴァイパー”がカーテンをもう一度、かけ、女性の姿は視界から姿を消した。

「これが私の研究の一部だ。さっきの話の続きだが、私の作品は君を守るあの女の子みたいに髪が光ったりはしないけど。 ナノマシンを投与し、身体になじませることで血液、神経、筋肉、脳の働きを向上させることができる。 ただ彼女に投与されたナノマシンは多分、特殊な作りで、物質を増長させることができるのだろうね。 私はそれが出来ないから、あの技術を使い、痛覚を消し、再生能力と痛覚遮断で誤魔化しているのさ。だからやはり幸四郎君の天才ぶりには脱帽するよ。彼はきっと自身の能力を使い、救われない人物達を救おうとしていたのかもしれないね」

シロタはそう言うと席に戻り、”ヴァイパー”がついだワインを口にした。

「父は何者だったんです?」

まだ震える唇をひらき、彼女に問いかけた。

「私にもわからない。 彼は自分の過去については一切、語らなかったからね」

シロタはワイングラスをくるくるとまわしながら言った。

「ただ一つ、彼は革命家というが元々はスパイだったという話も耳にしたことがあるよ」

彼女は苦笑いを浮かべる。

「まぁ、それが真実か定かではないものの、そう言われたらそう信じてしまうほど彼は有能で意思の強い人物だったことは間違いない」

彼女はもういちどワイングラスに口をつける。「そしたら詳しく過去のことはわからないということですか?」

「そうだね。 あいにくそこまでの深い仲ではないからね」

彼女は苦笑いを浮かべたまま、ワイングラスを置き、ナイフとフォークを手にし、料理に手をつける。

彼女はきっと父に羨望に近いものを感じてたのだろうか?僕はそこを疑問に思いながら次の質問をすることにした。

「父のことはわかりました。 貴方が言った今後の事に関してお聞きしたいのです」

僕は真っ直ぐに彼女の顔を見ながら問いかけた。

「なんだい?」

彼女はナイフとフォークをおく。

「貴方がしようとしていることはなんですか?」

僕がそう問いかけると彼女はフッと口を歪め、微笑して口を開いた。

「直球に聞くね」

「それしか能がないもので」

僕がそう返答すると彼女は更に口元を歪めた。「君は面白い奴だよ。 普通、敵の陣地のど真ん中にいるんだから少しは慎むけど。 君は怖がらずに聞くね」

「いや、実際には恐いですよ。 でも、自分を守る為に知らなきゃいけないことはあるでしょうし」

「君は本当に面白いやつだ。 けれどね、これだけ簡単に教える訳にはいかない。 たとえ幸四郎君の知り合いだとしても」

すると”ヴァイパー”が料理を運んでくる。

僕はふと皿に眼をやる。

そこには白いウネウネした物体にソースがかかった料理だった。

「白子のソテーだ」

シロタは気になったのか説明をしてくれる。

彼女は運ばれてきた料理に口をつけた。

僕はさっきの女性の光景が頭から離れず、眼を背けた。

よくこの状況で食べれるなとシロタを見て思った。

とりあえず質問は失敗したが僕はめげずに続けることにした。

「そうですか。 でも僕は貴方が、黒百合のクローン体と記憶移植装置を盗んだと聞いています」

シロタは手にしたナイフとフォークの動きを止めることなく、動かし続ける。

「その二つの技術を使い何かをしようとしているんじゃないですか? そして貴方の裏には天来がいてその指示がある。 それを利用しながら貴方は何かをしようとしているんじゃないですか?」

僕は彼女の意思に関係なく、続ける。

「もし天来だけの指示なら僕を連れてくる必要はないはず。 何か貴方の考えが合って僕を連れてきた。 僕には貴方が何を考えているかなんて知りません。 けれどもし僕を殺そうとするなら”ヴァイパー”を使わずともできた。 けれどそれをしなかった。 別の目的が合ったのではないですか?」

僕は食べ続ける彼女に早口で問いかけた。

気にすることなく僕は最後まで続けた。

するとシロタは一通り食べ終わったのか、ナイフとフォークを置き、ナプキンで口元を拭くと、言った。

「面白いやつだよ。 本当に。 たしかに私の裏には天来が着いている。 けれどそれは研究や、実験の資金繰りの為でもある。 彼らの言うことを聞いて従順な態度をしていれば彼らは飼い慣らしたと思って満足するからね。 でもそれは間違いだ」

彼女はそう言うと嗤った。

「君に質問がある。 君は黒百合のクローン体、記憶移植装置。 それについて思うことはないかい?」

シロタはまるですこしだけこちらに狙いを定めるようにジロリと見る。

「禁断の技術だとしか思いません。 倫理を無視しています」

「率直な意見ありがとう。 けれどその禁断で倫理を無視して開発した人間はだれだろうか?」

「…………」

「つまりあれを開発した人間は自分の肉体が朽ちていくのが恐くて開発したのさ」

「どういうことですか?」

「考えてもみろ。 クローン体に記憶を写すという技術があればその権利を所有するヤツはいくらでも記憶を移し替えれるし、永遠に若い身体を手にすることができる」

「でも自分という意識が無くなりそうですよ」

「意識とはなんだ? 自分を認識していると感じるのは脳の一部なんだ。 それに記憶というものも意識の形成に関わる一部分なのだよ」

「ということはいくらでも自分の好きなように操作できるし、自分の身体は記憶と意識の詰め替えだけということですか?」

シロタはニヤリと笑った。

「そういうことになる」

「最低最悪の技術ですね。 反吐が出る」

「君の言うとおりさ。 私も君と同じ考えではある」

シロタは再度、ナイフとフォークを手に取り、料理を口にした。

「あれの資金を出資しているのは誰だと思う?」

「欲している人間がいると?」  

「じゃなければ作らないだろう? 仮想現実なら永遠に生き残ることはできるかもしれないが、奴らはそういうことは考えない」

シロタはフォークとナイフを置く。

「奴らって?」

「世界中の富豪や権力者さ。 彼らの一部にそういう人間がいるのさ」

僕は正直、広大な話過ぎて混乱するかとおもった。

一部の人間があの技術に高い金を払っている。そうすることで得をする人間がいる」

「腐ってますね」

「フフ。 全くその通りさ」

シロタは不気味に嗤う。

「君はそれを聞いてどう思う? 御三家はこの国内では敵対関係に置かれているが、外の世界では権力者に対して倫理を違反した技術を提供しようとしている。 革命家の親族としてどう思う?」

「別にどうも思わないですよ。 確かに腐っていてどうしようもないですが僕には何もできないですよ」

「果たしてそうかね? 君がもし望めば、あの御三家は崩れこの国の体制自体をひっくり返してしまうことも可能なのだよ」

シロタはもったいないことだと首を振った。

「それくらいの君の一族はそれだけの力を持つ。 この国を統治する者達にとってみればイレギュラーで厄介者だが、裏を返してみれば、その統治に違反する者たちには教示であり、導きの一つにもなりうるんだよ」

表裏一体。

「この国の奥深いところに居る人間たちと他の国の権力者なんて話がでかすぎますよ」

「ども君はもう既に巻きこまれていて、それが自身の運命になっているはずだ」

シロタはワイングラスを持ち、いった。

「今回、天来が指示し、奪取の計画を私が実行した。 しかし、私はそれだけでは終わらないよ。 私はクローン体、記憶移植装置などを使う彼らの意思を破壊したいと思っている」

「それが目的ですか?」

「…………」

シロタは黙り、遠くを見ていった。

「さっきも言ったが、君次第では御三家さえも崩して仕舞うほどの力を持っている。単刀直入に言う。 私と共にこないか?」

シロタはこちらを見て手をスッと差し伸べ、言った。

「これも幸四郎君が導いてくれた緣だ。 もしよければ、君の力を貸してくれないか?」

シロタはそう言い、真っ直ぐにこちらを見る。そんなことを言われ手も僕にはわからなかった。

正直、このゴタゴタなどどうでもよかった。

自身の身の安全が第一だったが、それだけではすまない話だ。

僕は思考が追いつかない。

けれど答えは決まっている。

「僕は別に興味がないです」

きっぱりと言った。

シロタは黙ったままで居たが、すっと手を引くと笑いながら言った。

「そうか。 やはり君はおもしろいやつだよ。まぁ、今回はいいとしよう。 ところで、君は自分の心の中でどこか本物ではないという感覚に襲われたことはあるかい?」

本物ではない感覚。

「憶えていませんけどどこかで思ったことはあるかも知れません」

「そうか。 ではいずれ、どこかでは話せるといいね」

「…………?」

彼女がそう言った後、首筋にちくりとした痛みが走った。

僕は何かと後ろを向く。

するといつの間にか”ヴァイパー”が僕の後ろに立っていた。

手には透明な液体が入った注射器が握られていた。

「何をしたんです?」

僕がそうシロタに向き直り、口にした瞬間、身体が急に重くなり、視界がぐらついた。

「こういう手しか思い浮かばなくてね」

ぐらつく視界のなかでシロタが言った。

身体全身の力がぬけ、僕はそのまま横になるように倒れる。

「君は本当に面白いヤツだよ、曳舟君」

段々と身体の自由が奪われ、視界だけがゆっくりと消えていく。

「でも早すぎたようだ」

シロタがそういうのと共に僕の視界は消え、深い闇に落ちていくようだった。

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