第7話狂宴!鉄パイプ女危機!
[chapter:7]
廃ビルの屋上、トンカチと鉄パイプでド突き合う女が2人
「すばしっこいわねあなた、いい加減一発でも当たってほしいのだけど」
「そんなモン一発当たったら致命傷だろうがよ」
先ほどから自分の体めがけて振られるトンカチを紙一重で避けていき、その度に肘やスネに鉄パイプを当てる
「アンタも結構痛いんじゃないか?」
「、、、舐められたものね」
ブンッと顔めがけて飛んできた大振りのトンカチをこれまた紙一重で避け、2発目のトンカチは結構力がこもっていたのでザッと大きく後ろに飛んで距離を取る
「また、隙を見逃したわね」
「何のことだか」
手をふらふらさせておどけて見せる
「とぼけちゃって。まぁ出し惜しみしてくれるんなら有難い話」
トンカチ女が両手のトンカチを強く握り、浮き出る血管からかなりの力を込めているのがわかる
「次で決めるけど、一つお願いがあるの」
こうは言ってるがその顔はとても人にお願いするような顔には見えず、殺気に満ち、身の周囲はオーラが歪んで見えた
「何だ?言ってみろ」
「、、、避けないで」
視界からトンカチ女が消える。どこに行った?探してみよう。上を見るがいない、右も左もいない、大本命の後ろも気配がしない、下はまぁ大丈夫だろうが確認するもいない。いったいどこに?と顔を前に戻して気付く。
あぁこの女最初から前にいたのか、速すぎて、正面なのに見えな
ゴォン!!!2つのトンカチが同じタイミングで振り下ろされる。が、間一髪のところで顔とトンカチの間に鉄パイプを滑り込ませる、がその鉄パイプも叩き折られ額から血が出る
「ぐぎっ!」
「どうよ、この威力!後のチューブに取っときたかったんだけどねぇ」
あぁ、まずい。おでこから垂れた血が、、、口に入る
「ふふふ、どんなもんよ」
そう言いながらトンカチ女は息をゼェゼェと切らしながら口を拭った
「さぁ、とどめよ」
トンカチ女は両手にしっかりとトンカチを持ちこちらに歩み寄って来る
あとすこし、あとすこしで口に血が入ってしまう
血を拭おうとするも、フラついて上手くできない
「はぁ、舐めプして切り替えなんて、ダセェな」
「、、、?何をブツブツと」
トンカチが前まで来て、ピタリと止まる
「終わりよ、これでネッ」
「?」
突然動きが止まったトンカチ女のお腹には半透明なチューブが刺さり出ていた
「油断したですね、この時を待ってたですよ」
「、、、くそ、卑怯クダ野郎が」
そう悪態をつきトンカチはその場に崩れ落ちた
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