9話 合成魔法
城に転移しようとした、その瞬間時間が止まった。
時間停止、それは使える者を選ぶ、時間魔法の一つ。これは時間停止の下位互換の肉眼で視認することのできる
まぁもっとも我は動けるが、怪しまれるだろうから、止まってるふりをしておくしかないな。
そして肉体時間で言うところの数十秒程度でミニ時間停止は解除された。
一体何のための時間停止なのだろうか…と呆れながらも今度こそ転移を発動した。
城に戻るとレイドの体に入ったラスタナが雷魔法の文献を読み漁っていた。
「調子はどうだ、ラスタナ?」
「なんで私に雷魔法を進めたのかがわかったような気がした。」
「ということは、初級魔法は大体使いこなせるようになったということだな。随分と早く終わらしたようだな。」
「はい。攻撃が重いけど、遅めの星魔法と、早いけど、少し軽い雷魔法、二つを使いこなすことによって星魔法は真価を発揮する、ということだろう!」
星魔法と他の魔法を混ぜた時、炎魔法だと威力が強くなる、が更に遅くなる。光魔法だと星魔法の攻撃の重さが消える。
つまり星魔法との合体でだと雷魔法が10秒間にもっとも相手にダメージを与えることのできる攻撃だ。 2種類だけならな。
「よく半日でたどりついたな。だが雷魔法を使えるようになったら今度は炎魔法も使えるようになってもらうぞ。」
「3種類合成魔法ですか…」
「そういうことだ。よくわかったな。手本見せてやろうか?」
「お願いします。」
これは見本だからな、適当に100種類合成魔法でいいか。
「転移するぞ。」
「へ?あ、はい」
『
「ここは、わたしがいた破源宇宙空間?」
「そうだな。では試しに誰もいないあの空間に」
『炎魔法×雷魔法×風魔法×水魔法×土魔法×鎖魔法×神聖魔法×闇魔法×光魔法×破壊魔法×創造魔法×時間魔法×星魔法×空間魔法×血液魔法………×宝石魔法』
もちろん全部初級魔法で無詠唱だ。だが
「宇宙が…削れた?」
目の前にあった惑星だけではなくおそらく破源宇宙空間の内半分以上削れたのではないだろうか…
「これは…やり過ぎましたね…大丈夫なんですか?」
『
時間上級魔法と創造上級魔法の一つの合体魔法だ。
2つだと合体魔法、3つ以上だと合成魔法となる。細かな違いが魔法にはある。
「戻っ、た?え」
「侵入者を発見しました!」
「ちっ、戻るぞ。」
『
「どうだラスタナ、目標になったか?」
「…目標も何もこのレベルは無理だぞ?!」
「そんなことないと思うぞ?寿命がないのだから気楽に頑張るといい。」
「あと数千年修行したとしてもできる気がしなのだが…」
「なぁ、ルヴェロ?今の魔法どういうことか説明してもらってもいいかなぁ?」
「こ、これはだな。こいつに合成魔法の見本を見せてただけであって、」
「そんな、100種類ぐらいの合成魔法の必要あったか?」
「いや、えーとだな」
「2種類以外日常生活で魔法を使わないって約束は?」
「あ、」
「あ、 じゃねーよ。何やってるんだよ!多分何人かにはバレたぞ!」
「まぁ誰かどうかはわからないから…」
「昔から生きてる奴にはバレてると思うぞ。」
「うぐっ、それはそうだが…」
「罰として午後からの俺の試験見にこい!」
「言われなくても行くつもりだったのだが…」
「聞こえない〜」
「勇者様照れてます?」
「ちょっ何言ってんだよラスタナ!」
「はははっ、」
「ちょっ、ルヴェロ、おまえいきなり笑い出してどうした?!お前って笑えたのか…?」
「いや、なんでない。」
あぁ少し無茶してでも転生してきてよかった。
我は心からそう思った。
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