6話 時間旅行
“ここは…図書館に行った直後、だな。“
“私と闘う前、か…?ならなぜ私は消えていないのだ?!”
“お前はその体の器の中にいる。そこにパラドックスをおこしただけだ。“
“よくわからない。“
“そういうもんだろ。“
“はぁ…まぁ戻ってきたのはいいんだろうが、ここから何をするんだ?“
“もう一つ分身を出して未来に戻る。“
“あぁなるほど、人格はどうするんです?“
“いらん。必要ない。“
“まあそうポンポン作れるものでもないからな…”
人格がないと自由意志がないため本当に形だけになる。あると動くことができるのだが…確かに寝かせておくだけなら、別にいらないか…
“ま、それもそうだな!じゃささっとやって戻ろうぜ!“
“わかった”
『
“なんだか死んでるみたいですね。当たり前のように心臓も動いていないですし…”
“要は済んだ。戻るぞ。“
“はいよ“ “わかりました“
『
「殿下!殿下!生き返ってくださいよ!!!」
“ん?今度は死んだことになってないか?“
“これは、我のミスだな。人格ぐらいすぐ創れるのだから、創っていけばよかった…“
“いや、創れるのか?!“
“まあまあもう一回戻ろうぜ。“
“わかった。“
『
“ さてまた戻ってきましたね。“
“まず適当に人格を創る。“
“俺にはできないんだけどな。それは…“
“お前には、ここで寝ることを命じる。“
“わかりました。それだけでいいんですか?“
“あと朝起こされた時に適当に対応してくれ。“
“わかりました。ルヴェロ様。“
“では戻ろう。“
“今度は問題が起きなければいいな。“
“そうですね…“
“じゃいくぞ“
『
”よし、戻ってこれたなー…ってどういう状況?!“
「待ってください殿下ー」
“何をやったらこの走って逃げてるという状況になるんですか…“
“えーとですね、部屋が寝にくかったから、ベランダから屋根に登って寝てたら見つかって、今に至ります。“
“頼むから普通に寝てくれよ… というわけでルヴェロ、もう一回!“
“了解した。“
『
そして失敗を繰り返し…
“10回目だな。“
“そろそろ精神的に疲れてきましたね…“
“本当にな。“
“そうか?我は楽しいぞ。“
“…まぁこれで終わらせようぜ。“
“しかし人格を創ると何か一癖も二癖もあるので毎回問題が起きますね。“
“ん?そうか…ならばグリムかラスタナのどちらかが中に入ればよかったのではないか?“
“おー確かにそうだな…“
“なんで今まで気づけなかったんでしょうね…“
“でどっちが中に入る?“
“では私が行きます。“
勇者様の言う通り魔王は噂とは違うようだな。ただの外道だとしか思っていたのだが、しかし本当に殺せるか不安になってきたな…
“いいのか?“
“はい。“
“礼を言う、では分けるぞ。“
『
“今度こそ成功するといいな。”
“そうだな“
『
“戻ってきても、何もなってない!普通だ!!“
“ついに成功したな。“
“やりましたね。“
「殿下ご飯ができしたよ。」
「はい、今向かいます。」
“これを機に日常生活でのルールを決めようと思う。“
“確かに決めておいたほうが便利だな。“
“1.不用意に
2.極神眼を隠しておこう。
3.使う魔法を1つ、もしくは2つに絞ろう。
4.人前で、3. で決めた魔法以外は見せない。
ぐらい、かな…“
“了解した。“
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