4話 破源宇宙空間

魔王side



「ここは久しぶりだな。攻撃すらも壊される破源宇宙空間、ここでだったら人間の住んでいる星、アースガイルにも影響を及ぼしにくいからな。結界を纏ってよく戦ったものだ。ふむこの状態でも勇者の力は使えるのだな。なら一つ試してみよう!」


俺の魔法にも転移カリムがあったが、勇者の持つ 瞬間移動 と何が違うのか一回試して見たかったのだ。


『瞬間移動』


「うむ…何も変わらんな…まぁいい確か封印したのはここらへんだな」


解除エギル』 ガチャ


「昔の魔王がかなり本気で創った封印のはずなのだがな…」


昔の俺が持っていた魔力、99999の内50000も使って創った強力な封印だ。なぜこんな簡単にとけたのだろうか…


「大きな動きを確認しました。直ちに排除します」


そういえば忘れていたな。


この破源宇宙空間では大きな動きをすれば、排除しようと神が配下を連れてが襲ってくる。原因は今のところ不明だ。


まぁ普通は神といっても1〜10で強さを表すと3ぐらいのやつが1ぐらいの神を連れてくるだけだからそこまで警戒しなくてもいい。


「まぁお目当ての物は手に入ったし帰るか」 


転移カリム


「ちっ恐れをなして逃げ出したか、次は逃さないように警備を厳重にしなさい」 


「はい」


転移カリム


「ほぅ恐れをなしたとは聞き捨てならんな」


我相手にこんな言葉を放てるとは面白い。こんなことそうそうなかったからな。


「なっ?!転移したならこちらの会話は聞こえないだろう!」


「そう慌てるな。我は少々耳がよくてな。悪口は聞き逃さないぞ?特に敵のな」


悪口を聞き取ることで防げた謀反もあったからな。


「ここは宇宙空間だぞ?!宇宙空間では音は響かない!」


「まぁどうでも良い、そんなことより我より強いと抜かしたのださっさとかかってこい。身の程を教えてやろう」


ついでに魔王装束を使ってみようか。


「まぁいい…私は星神スターギラルあなたを排除します」


「簡単には滅んでくれるなよ?」



    ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○●



勇者side



俺は今旧王都そして今はただの港町のニグルに来ていた。今の地図がわからなかったら瞬間移動が使えないからな1時間かけて走ってきたしかなり不便だった…


「ふむふむ、この状態でもあいつの力がつかえるのか。転移を使ってみるか」


転移は座標を割り出して飛ぶみたいだ。 瞬間移動 は、一度見たことがある場所限定だから風景が大幅に変わってたりしたら使えないんだよな〜そう考えると転移はかなり便利だな。


「なら 『転移カリム』 っと」 


「おっ、もう着いた。 なるほどあいつも家を持ったんだな…… ノックしてみ…」  ドタドタガチャ


「3528年と6ヶ月29日13時間38分26秒間心よりお待ちしておりました!!主人マスター!」


「おっ…おう…」 圧がすごい…ていうか秒数まで数えてたんだ………


「姉ちゃんその子供誰?」


「?! そうか…」 「何がですか?なんか勘違いしてませんマスター?」


「あの、あのルギクトが子供を生んでたなんて…」


「いや、生んでませんからね?!いや生んだみたいなものだけど…まぁとりあえず落ち着いてください!」


「どう言う意味だ?」


「簡単な話彼は私が魔王やつとマスターの遺体を合体させて神剣にしました。弟みたいな感じです。」


「へぇーそんなこともできたんだ。」


「無論私だけじゃ無理でしたけど、魔王の右腕の力をかりてなんとかできました。」


「よくあいつの力をかりれたな…まぁいいや本題に入ろう。俺と一緒にくるか?それともここで普通に生活するか?俺はどっちでも止めない。」


「無論ついて行きますよ!」


「弟はどうするの?」 「連れて行きます。」


「即答だね…まぁ魔王も驚くよ…」


「もう会えたのですか?」


「会えたどころか同じ身体の中にいたよ…」


「すごい状況ですね。どういう偶然が積み重なったらそうなるんですか…」


「まぁとりあえず家、というか城に行こうか。」


「呆れました。もしかして王族に転生したんですか…?」


「まぁまぁ早く行こ」


転移カリム


「おっ、あいつはまだついてないのか、少し待っとくか」


「なんであいつの能力も使えるようになってるんですか…」


「まぁあいつが来るまで、話をしてやるよ」



     ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○● ○●


魔王side


「行きなさい。星兵!」


「ふむ、こいつらは邪魔だな。大人しくしておけ」 


恐慌覇気ドリグレ


雑魚だったらこれで動けなくなる。


まぁ雑魚と言っても人間にでも使ったら下手したら人格が消えてしまうからな、


使い所が難しい魔法だ…


「ちっ、なら『流星炎プリラル』!」


こちらに押し寄せてくる炎の山に俺は軽く息を吹きかけた。


「なっ、何をした?!」 


「なに燃えていたから吹き消したまでよ」


別に同じ魔法で相殺してもよかったのだが、転生したばかりで力加減ができないからな…


「くっ 剣ならどうだ!」


魔法では、勝てないと悟ったのか剣で襲い掛かってきた。


「剣の勝負か、だがお前のような雑魚に使う剣はないのでな、素手で相手してやる」 


こいつ如きに剣など使ったらすぐに終わってしまうではないか… 


「たわけが。所詮は魔法が使えるだけの人間の子供こわっぱよ!悔しければ魔法を使わずにうけとめてみろ!『剣術:分子両断X』!」


ふむ分子ごと切る 剣技 か。


我がつかえるのは魔法以外にも法術、剣技、弓技、槍技などいろんな種類がある。剣技は昔配下に習ったからな。そいつを抜いたら惑星アースガイル一の実力はある。


「はぁ素手だと剣術が使えないなど、誰が言ったのだ?『無刀剣術:絶対切断』」


手を上から下に降る。たったその動作だけで斬撃が飛び、剣が 折れた。


「なっ…剣が折れた…これは聖剣だぞ!永久不変の効果があったはずだ!なぜ折れる!」


「当然だろう?これは剣の形の虚無を放つ技だ。切った場所に無を強制させる。たとえ永久不変の効果があったとしてもな。創造魔法が使えなければ防ぐことはほぼ不可能だ。」


「お前本当に子供なのか…だが命を代償にした自爆魔法はさすがに防げまい。一緒に燃え尽きろ!『命爆炎弾ガルドム』!」


「この程度防ぐ必要すら無い。あと我の目の前で死ぬことは許さないぞ?」


爆撃をわざと直撃させたが、威力が低かったため我の体には傷ひとつついていない。


たかが惑星を一、ニ個消失させれるぐらいの自爆魔法で倒せると思っていたのだろうか?舐められたものだ。


死者蘇生エリクヒラー』×『封印テルガ』」


「くっ自爆すら許されないのか…」


「ついでにお前の神力も封印しといておいたぞ」


「だが…私を倒しても他の神にたおされるだけだ」


「そうか?たかだか神ぐらいに倒されるとは思わんがな」


それよりも魔王装束を使いたかった!


あまりに弱すぎて使う暇すらなかった…まぁ仕方ないか。


「それよりもだ。我は転生してから友達がいない。どうだ我が星、惑星アースガイルきてみないか?」


「そうか、転生者か。どうりで強いわけだ…私にも友達はいない。これだけこっぴどく倒されて自爆魔法ですらお前に敵わなかったんだ、素直に軍門に下ろう。そしていつか殺して見せる」


「ほぅ楽しみに待っておこう」








「と言う経緯でこいつを連れてきた、理解したか?勇者。とりあえず落ち着け」


「いや魔王装束取りに行くって言ってたのに、なんか女神様拾ってきてたら驚くだろ?!」


「これからお世話になるよろしくお願いします」


「まぁいい神っぽくてでよかったけどよ…」


この世界に転生してから友達が3人になった。まだまだ増えていくのを楽しみにまっていよう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る