2話 なぜこうなる?!
「おぉ元気な赤子が生まれたぞ!!」
「よかった〜」
ふむ転生に成功したみたいだな。今回は角もない最高だ!おっと危ない、舞い上がる前にとりあえず封印魔法だな。居るだけで周りが無くなってしまう。30重ね封印ぐらいはしとかないとな…
しかし何か混ざっているような感覚だな…一つの体に2つの魂のような、、、
って本当に誰かいるな……どう言うことだ?
“誰だ貴様は?”
“お前こそだれだよ?まぁこっちから名乗ろう!聞いて驚け!俺は、勇者 グリム・エグゼルトだ!”
“なぜお前がそこにいるのだ?!我は、魔王 ルヴェロ・ヴァシス だ!”
“さっきぶりなんだが?!おかしくないか?二度と会えないみたいな雰囲気だっただろ?!”
“我もそう思っておったわ!!“
“そのー本当にごめんな。何も知らないのに…ボソボソ“
“ん?何か言ったか?まぁいいそれより赤子の姿だと面倒だ。15歳くらいまで成長しようと思うがいいか?”
本当は聞こえていたのだろう。魔王は、少し動揺していた。それなのに聞いてないふりをした。彼は彼なりに気をつかってくれたのだろう…
ならばせめて俺は、友達として接そう。
“馬鹿かお前は!親がびっくりするだろ!普通に育とうぜ…“
“歩くことさえできんではないか!!喋るのもまともにできない!このままでは浮いて移動するしか無くなるぞ?“
“くっ確かに不便だな…仕方ない5歳までなら許可する。“
“わかった。それで我慢しよう。”
『
「「ふぉぅおおー?!なんか成長したぁー!!!」」
「ふむ貴様が親か、我を生めたことを感謝するといい!」
「「喋ったぁ〜!!!」」
“アホかお前魔王!!“
“何がだ!!“ “生んでもらった、だ!お前が感謝しろ!“
“何?我は生まれた時から親などいなかったから分からぬのだが…そういうものなのか?“
“……俺が変わろう。しばらくは俺が対応する。あとで敬語、諸々教えてやるよ。“
“人格とか変われるのか、これ…めちゃくちゃだな…まぁいい頼んだ。“
「すみませんお父様、お母様おさがわせしました。ところで僕に名前はないのでしょうか?」
「……ん?あぁ名前ね…レイド・ヴィルニスよ。名前の由来はね、-------------」
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「あ、あぁありがとうございます」
はっ、勇者たるこの俺が意識を失っていただと!?
“小一時間名前の由来について喋っていたのだが…そうか、これが親というものなのか“
“いや違う。これは単に親バカなだけだ…“
“そうかこれが親バカというものなのか“
「ねぇねぇ早速だけど隣のモニカちゃんの家に報告しに行きましょう?」
「そうだな、じゃあレイド少し出かけようか」
「わかりましたお父様」
「もう歩けるのか…抱っこしてみたかったな…」
切実な親の願いを聞いた気がする。罪悪感がすごいな…
隣の家にて…
「まあ!いつのまに子供をお産みになられていたのですか?」
「いや今日なのよ。信じられないけど生まれてすぐに成長したのよね…」
「そういうわけなのです。よろしくお願いします」
「へぇーそれは凄い話ですね。ほらモニカも挨拶しなさい」
“なんでそんな反応なんだよ?!もっと驚かないか?普通!“
“慣れてるんじゃないか?“
“何をしたら怪奇現象に慣れるんだよ!“
「こんにちわ、ところであなた転生者?」
“ “ ギクッ“ “
「ちょっとモニカ何言ってるの?!申し訳ありまません!」
「いえいえ私の家うちのメイドだからといって畏まらなくてもいいのよ?」
“使用人がいるということは…やっぱり貴族だったか。豪華そうな服とか着せてもらってたから薄々気付いていたが…“
「いえいえ、さすがに王族ですからそんなわけにはいきませんよ。」
“ “嘘だろ!?なんてとこに転生してるんだよ…“ “
俺は、というか多分ルヴェロも転生先はランダムに設定してある。初めからわかっていたら面白くないからな。
まさかそれがこうも裏目に出るとはな、どういう運をしてたらこうなるんだよ…
「まぁ仲良くしようねモニカ!」
「うん…まぁよろしく」
「こらモニカ!」
「いいよ、それよりモニカ!一緒に遊ぼう。ちょっとこっちにきて」
「え?あ、うんちょっと行ってきます」
「ちょっと待って!護衛をつけなきゃ、あーあ行っちゃった。ちょっと今すぐ手配してきます。」
「しかし普通に話してたわね…モニカちゃんにしては、珍しい気がするわ…」
「ねぇなんで転生者だと気づいたの?」
「やっぱりそうだったのね。私も転生者なのよ。私は、」
「ヒューなんでこんなところにいるのかなあ?こんな路地裏に子供2人なんて攫ってって言ってるようなものだぜぇー?」
突然4人組の黒いマスクで顔を覆った大柄の男達に囲まれた。
「ケッケッケッケッ1人は豪華そうな服着てるし高く売れるんじゃねーの〜」
“おい勇者我が出る“
“おいちょ待てって“
「私が戦うから逃げ…」
「おい外道『手を後ろに回せ』」
「な、なんだ体が言うことをきかねぇ!」
「どうなってやがる!」
“催眠魔法か…よかったホッとしたよ。“
“どう言う意味だ?“
“ほらお前のことだからいきなり攻撃魔法ブッパとかやりかねんなぁ、と。“
“なんだ、そっちのほうがよかったのか?“
“んなわけねぇだろ!“
「こっちには手が使えなくても足があるんだっ…」
「『跪け』」
「なっ、どうなってるの…」
「『頭を下げて動くな』」
「はっ?くそふざけるなよ!動かせろ!」
「くそくそなんで動けねぇんだよ!」
「殿下、殿下大丈夫ですか!ってこれは?!」
駆けつけた兵士がみたのは、大柄の男四人が暴言を吐きながらも土下座しているという訳の分からない状況だった。
そしてそのまま男達は城の牢屋へと連行されていった…土下座の格好のまま。
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