第4話「楽しいデュエルだったZE!」(デュエルパート2)
【ユーゴのターン】
「盤面は壊滅的ですね。僕のターン、ドロー」
ユーゴはモンスターを繰り出した。
「僕は『屍界の魔女』を召喚。その時の効果で、デッキから『屍界』カードを1枚墓地に送ります」
魔女が杖を振ると、墓地が怪しく光る。
「僕が落としたのは『屍界のグリマルキン』。この時にグリマルキンの効果発動。屍界モンスターがいれば墓地から召喚です」
「おお急に頭数が」
「さらにダメ押し。吸血鬼で回収しておいた『屍界』を発動。屍界モンスター全ての攻撃力が500上がります。さらにカードを2枚伏せ、バトル!」
吸血鬼が2000。グリマルキンが1800。魔女も1800。(うお、でっか)
ていうか総合打点は5600! 4000ライフは軽く飛ぶ!
俺はすぐに魔法を使う。
「『双竜の呼応』発動! 俺の場にドレイクモンスターがいれば、デッキから効果なしのドレイクモンスターを召喚する。俺はデッキから『レフト・ドレイク』を召喚!」
「攻撃力2000? 吸血鬼と相打ちにしかならないカードですね。なら吸血鬼でレフトを攻撃です!」
吸血鬼とレフトが相打ち! ライフの変動はない。
だが、ユーゴの墓地が光っている。
「まさか」
「そう。吸血鬼は自身が破壊されても効果を使えます。そういうわけで自身を手札に」
「くっ。だがライトが残っている。こいつを越えられるかな!」
「デュエリストハンターを舐めないでください。グリマルキンの効果! 屍界カードが破壊された時、僕の場にいる屍界モンスターの合計攻撃力以下のモンスターを1体破壊します!」
「何゛! ライトも破壊! れれれ冷静になれ――」
「場がガラ空きですよ。魔女でダイレクトアタック!」
魔女の攻撃!
4000→2200!
「ぐおお!」
「グリマルキンでダイレクトアタック!」
「ふ゛お゛お゛」
グリマルキンの攻撃!
2200→400!
「ま、まだライフが残ってる。ここを耐えれば――」
「いえ、もう終わりです。伏せてあった魔法『屍界の毒』を発動。場の屍界モンスター1体につき相手に300ダメージです!」
場には2体の屍界モンスター。俺のライフが飛ぶダメージが来る。
――が!
「言ったはずだZE。まだ終わらないってな! 俺は伏せてあった魔法『双竜の爆炎』を発動!」
「……悪あがきを」
「それはどうかな! このカードは俺の墓地か場にライトとレフトがいれば、俺の墓地カードの数だけ相手のカードを好きな数破壊する!」
「なっ。墓地の数は確か……」
「そうだ。前のターン使った床掃除、災いの効果で潰された1枚。さっき使った双竜の呼応。ライトとレフト。その合計5枚――」
「何!? 僕のカードが全部……。わァ……ぁ……」
「悪いな。君のカードは全て破壊されるZE!」
爆炎の効果!
ドレイクたちの姿を形取った炎がフィールドを包み、ユーゴのカードを全て破壊した!
「爆炎のデメリットにより俺のライフは半分だ。だが俺が押しているようだな」
「うっ……。タ、ターンエンドです」
【夢藤のターン】
ギリギリだったがターンが帰ってきた。
(とはいえ手札も盤面も壊滅的だ。縋れるカードは少ない)
だが俺は引く!!!!! たとえこの指がぺっきり折れようともなあ!!!!!!!!
「俺のターン、ドロー!」
このカードは!
溢れる思いを堪え、静かに言い放つ。
「来たZE。ドレイクたちの反撃だ!」
「……冗談。アタッカーが2体も潰れたんです。反撃なんて!」
「それはどうかな。俺はこのターンでケリを付ける!」
「何?」
「魔法発動『双竜の革命』! 墓地にいる全てのドレイクを召喚する!」
俺の墓地が光り、そこからライトとレフトが復活!
「はっ!? 今引きでこんな奇跡……。あ、あり得ない!」
「あり得ないことが起きる! それがデュエルだZE!」
俺は激戦を切り抜けたドレイクたちに感謝し、高らかに2体で攻撃した。
楽しいデュエルだったZE!
【今日の最強カード】
【屍界のグリマルキン】
生息地:闇の国
種族:リビングデッド
攻撃力:1300
守備力:0
効果
①このカードが墓地にいる時、自分フィールドに「屍界」モンスターが存在していればこのカードを墓地から召喚してもよい。
②自分の「屍界」カードが墓地に送られた時、自分フィールドの「屍界」モンスターの合計攻撃力以下の相手モンスターを1体選んで破壊してもよい。この効果はデュエル中に1度しか使えない。
フレーバーテキスト
で、味は?
――屍界の狼男
【双竜の革命】
単発魔法
効果
①墓地に存在する全ての「ドレイク」モンスターを召喚する。
②このターンの終わりに、自分は手札、フィールド、墓地に存在する全てのカードをゲームから取り除く。
③このカードはデュエル中に1度しか使えない。
フレーバーテキスト
最期の宴は、始まりのように華やかに。
【作者より】
ここまで読んでくださりありがとうございます。
些細なことなんですが、フレーバーテキストとか凄く力入れてるんですよね。
いいね、コメントなどくださるととても励みになります。星での評価、レビュー、作者や作品のフォローなども入れてくださると泣いて喜びます。すので、そこから星やレビューなどもくださると泣いて喜びます。
次回は翌日12:00~13:00頃に投稿予定です。よろしくお願いします!
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