第10話【楽しんでんな?】

事務所へ着くと、メンバーを降ろし、迎えに来てくれた他のスタッフへ引き渡す。

車を所定の駐車場に停め、事務所へ。メンバーはレッスン室へ向かったようだ。


オフィスに入ると、馬淵さんが声を掛けてくれた。

「関口さん!おはようございます!」

「馬淵さん、おはようございます。昨日はありがとうございました。」

「今日の流れ等は聞いていますか?」

「いえ、とりあえず事務所に着いたら駒野さんを訪ねるよう言われてます。」

「わかりました!関口さんのデスクはここです、じゃあ社長のところへお願いしますね。」


自分のデスクに荷物を置き、周りの社員の方々への挨拶も済ませる。

「よし、行くか。」


コンコン

「関口です、失礼します。」

部屋へ入ると、駒野さんと冬元さんが出迎えてくれた。

「おはようございます。本日より、よろしくお願いします。」

「お~関口さん!おはようございます。」

「朝から送迎お疲れ様でしたね。メンバーはどうでしたか?」

「昨日、帰ったあと・・・」


包み隠さず、昨日あったことを報告した。

「そ・・・それはお疲れ様w」

「しかし、あのアスナがそこまで懐くとはw」

「お二人とも、なんだか楽しんでますね?」

「いやいやw、そんな事はね?冬元先生。」

「うんw」

いや、楽しんでるだろ・・・


「とりあえず、今日の流れは・・・」

駒野さんから説明を受ける。

レッスン終了後、マイ、ナナ、アスナを連れて雑誌の撮影に同行。

その後テレビ局へ三人を送る。そこは別のマネージャーが他のメンバーを連れて行っているので、そちらのマネージャーに引き継ぎ、事務所へ戻り事務作業。

収録の終了に合わせテレビ局へ迎えに行き、メンバーを寮へ送る。

今日は全て、馬淵さんが同行してくれるらしい。


「こんな感じかな、わからないことなどはまた、馬淵に聞いて進めてくれ。」

「わかりました。では、失礼します。」


社長室を出て馬淵さんの所へ向かう。

「馬淵さん、駒野さんから指示を受けました。今日一日、よろしくお願いします。」

「よろしくお願いします!じゃあ、他のメンバーにも紹介したいので、レッスン場へいきましょうか。」

「わかりました。」


レッスン場へ向かう途中、駒野さんとすれ違う。

「関口さん!また、アスナと何かあったら教えて

ねw」


やっぱり、このオッサン楽しんでんな?

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