第30話 地下施設への攻撃
地下政府の首相は総裁から副総裁が亡くなったこと大国軍が近く攻撃するだろうと連絡を受けた。
それは俺の上官つまり、警備隊の隊長とメンテ隊の隊長の武内にも知らされ警戒するように指示された。
おれは総裁より千名の兵士を従え地下政府に行くように命令された。俺と兵士達は地下施設に向かう道路の手前でトラックを止めて徒歩で進軍した。
門の前と橋の上と橋の袂に千人程の兵士が見えた。それは待機を命じられた暴徒の民兵だった。
こちらに気が付き発砲してきた。応戦し銃撃戦になった。
俺は駐屯地から持ってきた重機関銃数台を全面に出して威嚇射撃をした。
待機していた民兵達はその音と迫力に怯えているようだった。俺は拡声器で停戦を呼びかけた。
待機民兵の隊長は地下政府に恨みはあるが臨時政府には共感している。大国は占領を目的にしているので、何時かは衝突するだろうと停戦を受け入れ臨時政府に合流するために引き揚げて行った。
大国兵士の二千名は全て地下政府の塀の中に入っていた。
大国の兵士達は外の銃撃戦の音には気が付いていたが動揺もしないで目の前の任務に専念した。秘密裏に設置した避難通路に入っていった。
自分達の仕掛けた爆薬が避難通路に仕掛けられているとは気が付かなかった。
少しのあいだ静寂が続き、突然ドーンと大音響と共に避難口より閃光と炎が
噴き上がった。
物凄い地響きがあり、上で待機している兵士達のコンクリート床も吹き飛び、兵士達も空中に飛ばされた。
大国の隊長は酷く驚いて暫く固まっていたが、廻りの状況を把握して笛を吹いた。
残った兵士は八百名程だった。笛の音を聞き分けて兵士は隊列を作り敷地内
に散った。
俺は地下施設にいる上官に連絡して門を地上一メートルの処まで下げて貰った。
大国軍の兵士はそれに気が付き激しい撃ちあいになったが前面に据え付けられた数台の重機関銃の重低音が響き、大国兵士が大勢倒された。
果敢にも何人かが手榴弾を投げて来て重機関銃が二台壊されて数十人が倒れた。
大国軍の兵士は塀の近くに展開し塹壕を掘り五十人ずつの集団に分かれていた。
地下施設の警護隊の乗った地上への出入口の箱が上がって来た。
上がりきらない内に一斉射撃を受けドアが開かない内に倒れる警護兵が大勢いて中は混乱した。
俺は部隊に援護するように指示した。出入口の箱から降りられたのは五十人の中で数人いたが廻りから集中攻撃を受け全滅した。
俺は部下に手動の地対地ミサイルをトラックまで取りに行かせて、上官には暫く出入口の箱から出て来ないように伝えた。
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