第14話 狙われて
上官に呼ばれ部屋に入ると上官と一緒に中年の男がいた。
男は国の調査員と話して俺に名刺を渡した。そして、ある男を捜していると一枚の写真を見せた。写っていた男は明らかに黒岩だった。
(昨日のニュースは見たと思いますが、この人はご存じですか?)
(はい。知っています)
(此処の工場を辞めて行方不明になった。私達も捜索したが手掛かりは無かった。ニュースになってしまったので私達は放置されていた黒岩のアパートに捜索に入った。まだ空き部屋で荷物は何もなかったが、ドラマの台本が隅に落ちていた。それに貴方の名前と住所と携帯番号が書いてあり、その横にこのメーカーの名前と実験員と言う文字が書かれてあった。それで事情を聞くために来ました)
(分かりました。戦隊物のドラマで一緒になった事があります。それとこの工場の実験者の面接で顔を合せました)
(それから、黒岩とは接触しましたか?)
(しました。二回ほど一緒に飲みました)
(最初は何を話しましたか? それと同席者は居ましたか?)
(実験内容の情報を交換しようというので、耐火服の実験内容を話しました。同席者は一人でヒロと言う大国の人間でした。このメーカーの研修生だというので、担当の実験員に聞いたら大国の研修生はいないと言われました。次の飲み会で黒岩に問い詰めたらヒロさんは大国資本のメーカーの社員で黒岩は引き抜かれ其処へ行くと話しました。そして、そこのメーカーの共同宿舎に入ると言っていました)
(分かりました。他には何か言っていましてか?)
(あとは借金を肩代わりして貰ったと言っていました)
(それも日本の若者を引きこむ常套手段ですね。借金の情報を集めている。金融関係にも大国の諜報員が関与している)
(黒岩が殺された理由は?)上官が聞いた。
(耐火服や金属スーツの実験内容の漏えいを恐れてでは無いと思います。もっと重要な事を知ってしまったからだと思います。恐らく、大国の諜報員は黒岩が接触した人間を捜していると思います)
(祐介君の処にも来るのか?)
(多分、来ると思います)
(祐介君に如何しろと?)
(恐らく、祐介さんを狙って来ると思います。だから囮になって貰います。たぶん夜に襲って来るでしょう。その時に捕まえます。もう見張られているので、アパートの中での待機はできませんので外の分からない場所で待機します。タイムラグがあるので祐介さんも戦闘の用意はしていて下さい)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます