フレネミーの微笑

無雲律人

プロローグ

【フレネミー:friend(友)とenemy(敵)の造語。友を装う敵の意。(Wikipedia参照)】


 長く暗い夢から目覚めた時、私はその違和感に気が付いた。


 彼女の微笑みは、私に向けられた笑顔は、全て偽りであったのだと。私に向けられたそれは、全て報復であったのだと。私に向けられていたと思っていた好意は、全て悪意によるものだったのだと。彼女は、絵美えみは────そう、フレネミーだったのだ。

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