第6話 2組の黒川

「2組の黒川」は、2人いる。

「黒川兄弟って、双子なのに全然似てないな〜。」

めんどくさいので、スルーしていると、隼人が、

「まあ、昨日双子になったばかりだからね〜。」

と、早速地雷を踏んでいる。俺は注目されるのとか、嫌いなんだよ。


でも、隼人を見ていると、こんなに適当でいいんだな、とも思える。

いつもニコニコしていて、ご機嫌で、適当。見習わないといけないのかもしれない。


授業が始まって1週間。俺は、後ろの席から隼人を観察していたが、体育は俺の方ができることが分かった。でも、あとの科目は俺の方ができないことも分かった。体育の授業でモタモタしている隼人もダサいが、他の授業全てでモタモタしている俺はもっとダサい。しかも、うちの学校は、そもそも体育を真面目に受けていない奴らが一定数いる。隼人は、割と真面目に受けているけれど。


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